第16話
「ネモト、得意技は」
「バズーカ」
「バズーカって、あの」
「そう」
「フーン」
タジマは感心しきりだ。
「そりゃ、変わり者だと、白い目で見られただろう」
タジマがしきりに頷く。
「そりゃ、。もう。誰も逆らずに孤立して」
「うんうん」
「わたしもお話に入れてくれない」
タジマが気がつくと、宮園まどかそっくりの
少女がタジマの傍に立っていた。
「まっ、まどかちゃん」
「いやぁーね。わたしは久留実、前島久留実よ」
久留実がタジマの前に仁王立ちした。
「得意技わねえ」
「男たらし」
ネモトが茶々を入れた。
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