黄金の脛（おうごんのすね）

第7話

翌朝、アジタはバス停で

酔っ払いに絡まれている

女子高生に遭遇した。

（まっ、まずい）

アジタは心の中でそう口にした。

「うん、何だ、クソガキ文句あるのか」

酔っ払いが今度はアジタに絡んできた。

酔っ払いはプロレスラーのような体格だ。

敵うわけがない。

「ガキ――っ！！」

酔っ払いが猛然とした勢いでアジタに

突っかかって来た。

「ワーッ」

アジタが苦し紛れに右ローキックを

酔っ払いの左足に蹴りこんだ。

すると、酔っ払いの左足がちぎれ飛び

１００メートル先までも吹っ飛んだ。

「わっ、わっ、、わっ、わっ」

アジタは驚愕して腰を抜かしそうになった。

「こちらへ」

例の映画館であったスカウトマンだ。

アジタはスカウトマンに導かれるままに

異世界へといざなわれていった。