第27話 女神様の言うとおり


いつどうしてそれを知ったのかはわからないのですが

effortless思考、という本の存在を知りました。


それは、海外産のビジネス書で、言うなればまぁ、自己啓発本なんですが。

このeffortlessっていう単語が、脳幹にビビッときたので買いました。

表紙買いです。


effortless=努力をしない

っていう単語ですが、これがタイトルに来ていることからわかるように、頑張らないということが成功につながるみたいなテーマの本です。

完璧主義から抜け出せない私にとっては、間違いなく参考になる、そんな確信があったので手に取りました。



んで、読んだ結果なんですが、

7、8割は不要な情報でした。Yeah!!

まぁ、ビジネス書ですからね。こう言うジャンル、たまーに気になったものを読むのですが、大体は水増しだらけです。

まぁ、10万文字も有用なことが言える人がいたらそりゃあ作家なんてやらずに他のことやってるだろうと思うので、こんなもんじゃろとスルーします。


で、残りの2割がよかった。


それは大体は自己啓発っぽいところで、

「頭を空っぽにしてシンプルにしよう」

とか

「極力作業を減らして、最小限のものを完成させよう」

とかそういうやつがよかったです。

あぁ、そうよな、わかるわかるって感じなので、学ぶと言うより共感ですが。


なんなら、アメリカのでっかい会社作った人とかは「完全な製品をリリースしたら、それはリリースが遅いってこと(=ある程度不完全な状態で出すくらいが最も正しい)」みたいなことを言ってたので、極まってんなぁって感じで面白かったです。

買わされた方は貯まったもんじゃない。


けど、それが社会のひとつの真実なのでしょうね。

失敗を早く何度も繰り返さないと成長が遅い、というのは経験則からも正しいので。


んでんでんで、

そのなかでも、特に良かったのが、アメリカの詩人の逸話でした。これが言いたくて今日のエッセイ書きました。


マヤ・アンジェロって人らしいです。どんな人かは知りません。


曰く


「詩書くときはただただ書いてるわ。そうすっと、『やば、こいつガチじゃん』って詩の女神が気づいてくれて、なんかいいもん書かせてくれる」


なんだ、天才か、ということは一旦脇に置いておいて

この「女神」っていう考え方が非常にいいなと思ったのです。


ただ書いてれば、女神がいいもん書かせてくれる。

それは裏を返せば、いいもんかけなかったら、それは女神のせいですよね?


私たちは、もちろんプロット立てたりとかして極力面白いものを書こうとする努力はいると思うのですが、

でも、その結果の「出来栄え」には、それほど固執しなくてもいいのかなと思ったのです。


とりあえず描き終わった。

それで、面白いものになってなかった。

ならそれは、女神のせいにしてしまいましょう。


そうしてれば、細かい修正ばっかりしてしまって新作をかけないみたいな、そういう過剰な完璧主義は抑えられるような気がしたのです。



十五分です。


これから、私の作品が面白くなくなったら、それは全部女神のせいです。

降りてこないアイツが悪い。


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