第5話 【9月5日】
久しぶりに友達に会いに行った。漫画を借りるのが目的だったのだが、彼のアパート前まで行ってみるとボクはギョッとした。
「少し太った?」
「ええ、まあ」曖昧に笑う彼の顔には確かに肉がのっている。
「バイトは見つかった?」
「いやあ、探してるんですけどなかなか…」
一応プロの漫画家で今は仕事にあぶれている彼とそれから取りとめもなく話をし、またアパートの前で別れた。ボクは路上で見送る友達を遠くから一度振り返った。彼は以前より太くなった手を振ってそれに応えてくれた。借りた漫画の紙袋が重かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます