第27話 やばいって!

 みさの気持ちは解ってる。俺だって、友達になったからって割り切れるものではない。


 とにかく、来週の出発は止めたい!なんとしても。

もし、これで戻ってこれなくなったら俺が後悔する。


【さっきの話、来週の出発はやめてほしい】


【はると、それは命令ですかー?】


【そう、みさを想う俺の命令!頼む!】


【んー、私は、はるとがそこまで言うなら、確かにさっき速報入ってきて出発出来るか不明だからね。それに帰ってこれなくなるのも嫌だしさ】


【じゃ、約束だね。いい子、いい子】


【はると、それは友達として?褒めてくれてるの?】


【みさの好きに受け取ってくれればいいよ】


 おっ、我ながら決まったね。俺も、コーヒー☕のおかわりを取りに…


【やっぱ、大好き!!!はると】


【ありがとう、みさ】


 みさ、友達になってから、やはり仲が良くなってるね。


【レイジさん、遅いな~。りな、大丈夫かな?】


【レイジって意外と紳士だから、大丈夫だよ】


【元カノだよ、心配にならないの?】


【ならないよ、お互いに大人だから】


【ふーん、じゃ、私も彼氏作ったら、そんなに心配してくれないのかな~】


【みさ、友達に戻ったこと後悔してるの?】


【うーん、微妙…だって、はるとといると心地良いから。さっきも熟睡しちゃった。はるとにくっついて】


【暑かったよ、凄く。汗かいちゃった。よくあんなにくっついて寝てたね。汗臭かっただろ?】


【はるとのだから、平気なんだってば!何でそんなに気にするの?それに全然臭くない。今だって…クンクン…ほら、大丈夫】


 変な趣味まで、ユキさんに似てるんだな。微妙ってそうだよな。でもさ、彼氏彼女に戻ったら、また溝が生まれてしまうような…そんな感じだよ。


 レイジもりなに上手く説明出来ていればいいけど、どの空港も欠航なら飽きられると思うけど、もし行けるとなったら、りなの性格だからな〜


【はると、お疲れ〜俺もコーヒー飲んで酔い冷ましするッス】


どうなったんだ?


【レイジ、りな何だって?】


【行かないッス。それよりも足の腫れが酷くて、骨折じゃないッスか?骨折ならとても行けないッス】


骨折じゃないなら、行こうとしてたのか?りな。


【とりあえず、これで安心かな?】


【これ、続いたら大変ッス。職場に行けないッス】


そうだよな~って、俺もじゃん!!!


【とりあえず、寝るか。寝れなくても】


【俺もコーヒー☕飲んだら寝るッス】


【私も寝よーと。はると、部屋行っていい?】


【彼女じゃないだろ。駄目!】


【え〜、寂しいな〜】


とりあえず寝る!もう寝る!いろいろあって疲れた…



………………………翌朝………………………



モーニングビュッフェ、俺しかいないじゃん。


【うー、頭いてー、足痛い〜】


りなが起きてきた。足痛そうだ…


【もう、寝不足だし、ヤダヤダ!!!】


こういう時は何も言わないほうがいいよな。


【何で無視してんの?ひどいじゃん】


【無視してないよ。どうしようもないからさ】


【そりゃ、そうだけどさ…】


他には来ないのかな?みんな寝てるのか?


【みさ、どうした?】


【寝てる】


遅かったから、仕方ないか。今日帰れるのかな?


車しかないね。ほぼ全ての交通機関停止中だから。


【はると、昨日ね。レイジさんが来て足を冷やしてくれてたんだよ。それでね、話をしたんだけど、空港からの離発着が出来ないだけでなく、足も骨折してるんじゃないかと。とりあえず来週の出発はキャンセルしたほうがいいと】


【俺もそう想う。みさには話した。みさも出発はキャンセルって方向で考えてるって】


【最初はね、浮かれて喜んでいたけどさ、よく考えたら簡単じゃないよね?無期限で海外で働くって。それにさ、レイジさんのこともあるから】


【やっぱレイジのこと、気になってるの?】


【うん。気になってる。レイジさんのこと。それで…あっ、この話後で!】


急にやめて、あっ!


【はると、りなさん、おはようッス。あれから熟睡しちゃって、みんなは?まだ寝てるッスか?】


【起きてこないよ。さて、誰か最も遅くまで寝てるかな?先に食べちゃおう。りなのことレイジ頼む】


【何をッスか?あっ、了解ッス。りなさん、和食と洋食どっちが好きッスか?】


【えーと、洋食かな?パン🍞毎朝食べてるから】


【じゃ、座っていて、俺取ってくるッス】


【優しいな~レイジさん❤】


俺のサポートだけどな。俺も取ってこよう。


【レイジさん、優しいな〜もう好きになっちゃう】


【りなさん大歓迎ッス】


【ッスなければね〜それ、直せないの?】


【直すッス…あ、直します。りなさん!!】


【じゃあさ、レイジさん、良かったら付き合わない?来週出発どころか、どうなるか解らない】


【大歓迎、よろしくッス…あっ、よろしく】


【除々にでいいからね。癖はそう簡単には直らないから】


【りなさん、語尾がスで終わる時はいいッス…いいですよね?】


【何それ、イミフだけど?レイジさんの研究所可愛い娘ばかりだから心配だな】


【浮気しませんから、安心してください!!それに、りなさん会ったときから好きになってるッス…なつってる】


【その惚れっぽさが心配だけど、信じます】


【ありがとう。信じてくれて、うれしいッス…うれしいです。あれ?語尾がスだけど?】


【だから。それイミフなんだって〜😆】


…………ビュッフェいろいろ選択中………


 何か楽しそうに話してるから、もう少しも二人にしてあげよう。お似合いだよ、りな、レイジ。


みさ、起こしてこようかな?


………………エレベーター………………


何処だっけ?昨日言ってたような?


※ゴチーン※ 痛た…誰だよ、もう。


【もう、痛いな!何で目の前に…はると?】


るいさん、開いて飛び出したな、もう。


【るいさん、危ないよ…もう】


【目の前にはるとがいるのがいけないんじゃん!】


【いたた…るいさん、みさのルームナンバー知らない?】


【3階の右奥だって。301になるのかな?行ってみて】


【ありがとう…いたた…】


【先に食べてるね…おっ、りな、レイジじゃん。二人に何かいい雰囲気だね、これは、これは!!】


【るいさん、邪魔しちゃ駄目ですよ、あの二人の】


【えー、そうなの…じゃ、ユキ起こしてくるか?】


【まだ寝てるの?ユキさん】


【見に来る?好きになったこと後悔するような寝方してるよ】


【好きになったとは言ってないでしょ】


【はるとの目を見れば解るって!!ユキのこと見る目が恋してないなんてあり得ない。ほら、2階だから気なよ!!】


【駄目だって。ユキさんも嫌がるでしょ?】


【いいから。いいから、面白いから😆】


強引だよな…もう。みさは後から起こすか。


部屋そもそも入れないしな。


※ガチャ※


【はると…そーとね、静かに】


これは、昔さんざんテレビ📺で見た人気番組の…


【おっ、起きませんね〜、はると、静かに見て、この格好…ほら、ウッシッシ😁】


何だよ、その笑い。るいさん。


と、いいながら、見てしまう俺。わっ!!!!!


な、なんという…なんという…



姿で寝ているんだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



見てない、見てない!!帰る!!!


【はると、ほら、帰らないで起こすよ。静かに!】


【るいさん、やばいって。とにかく出るから!!】


【大丈夫!!】


【何が大丈夫だよ!!これ知ってて連れてきたな】


【面白いから😆静かに…静かにして!】




















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