第14話 お風呂

凄い食料、これ、これから仕込みって、大変だ。


 営業時間以外にやることいっぱいあって、大変なんだね。喫茶店レベルではないから、ここは。


るいさんが出迎えてくれて、


【みんな、お疲れ様。少し休んでいて】


【ありがとうございます。りなは?】


【職場と人と話してるよ、テラスで】


怒られたんだろ!今日も泊まるからだろ!


 少し休むか…汗だくだ。それにしても、みさ、ユキさんの汗かいてるのに、匂わないね。不思議。


【シャワー浴びてこようかな?ユキさん、シャワー借りますね】


【夕飯まだ出来ないから、お風呂入ってくれば?】


【お風呂?シャワーでいいですよ。お風呂なんて無いですよね?】


【あるよ、こっち。案内する。レイジはどうする?夕飯食べてくでしょ?】


【いいんすか!じゃ、俺も先に風呂に】


【みさ、先に入ってきていい?】


【いいよ、私はここで休んでるから】


二人入れるのか?俺はレイジの後でいいかも。


案内された先に、オオッ!こ、これは!


【こんな広いお風呂、ここにあったんですね!気が付かなかった】


【冬とか寒くなったらシャワーだけではね、二人入れるからゆっくりどうぞ。女性陣後から入るから】


………………………お風呂………………………


【いやー、これは、暖まる!!】


【最高っすね!】


【レイジ、知ってたの?このお風呂】


【部屋みたいなのがあるなって思っていたけど、特に気にしてなかったら気が付かなかったッス】


【これも含めて、ここの維持費大変だな】


【そうっすね、家賃安くても、結局冬はどうしても売上下がるはずッスね。後はあの二人のキャラが売り上げにどこまで貢献出来るかが】


【アクティビティもしっかり営業を考えないとなー、ところでレイジ船舶免許持ってたの?りなとさっき無人島に】


【特殊のほうなので、マリンジェットは出来るっす。実家、海に近いから何かと遊びに必要かもって思って取ったっす。話変わりますけど、りなさん、電話長引いて、何かあったっす?】


 レイジのッスって、慣れてきたけど、何とも不思議な癖なんだね。


【何日も泊まってるからだろうな。あれでも部長だから。何でも海外で成果あったみたいでさ。帰ってきていきなり部長待遇】


【凄いっすね。それにしても、俺達のまわりの女性って凄く素敵な人、多いっすね。りなさん、みささんも凄いレベルっすよ。何だかんだで、研究所の女性陣もかなりのレベルで有り難い限りっす】


確かにね、偶然とはいえ、ハイレベル揃い。


みさ、だから心配してたんだな。


※ガチャガチャ、ゴトゴト、ガシャーン※


【何だ何だ!】


 おっと、扉いきなり空いたぞ!風呂はいってて良かった。りな!何やってんの!


【はると、ここにいたの!大変、私、すぐ帰る。みさも連れてく。いい?】


【ちょっと、いったん扉閉めて…】


【あっ、レイジさんも…すみません】


※ガラガラ~※


【りな、落ち着け。何で急に?】


【破産したの!!職場の人から連絡あって】


破産?好調だったんじゃないの?


【とにかく、車で帰るから!!はるとは明日朝来て!】


【俺も行くよ】


【大丈夫。来ても何も出来ないと思うから】


………何も出来ないって、確かにそうだけど………


【りなさん、大慌てで、破産ってヤバいっすか?】


【俺も経験ないけど、情報伝わってこないみたいだね。部長のりなにも事前に連絡無かったからね】


りな、張り切っていたのにな。大丈夫かな?


※ガタガタガタ※


…何だよ、落ち着けって、誰だよ…


【何で、開かない…もう、急いでるのに!!】


みさの声だ。


【みさ、レイジも入ってるからそこで話して】


【あっ、そうか。レイジさんすみません。はると、みさの車で先に帰るから、私も】


【俺も帰ると言ったけど、りな、不要だって】


【不要って…そんなことけど、私は一応秘書だから。何も出来ないけど、帰るね。明日来てね】


【解った。運転気をつけるように、りなに言って】


【解った、じゃ明日ね】


………今回は開けられなくてセーフ………


【はると、落ち着かないっすね。出ますか?】


【いや、二人に任せておいたほうが】


【そうっすね。なるようにしかならないッス】


【レイジ、昔に破産って経験あるの?】


【あるッスよ。一応最終の給料や中退共とかである程度もらえたっす】


【そうか。俺は無いからなー】


※ガタガタガタ…ガタガタガタ…ガタ、バキッ!※


【もう、何でこんなに建付け悪くなっての?暫く使ってなかったからかな?】


ユキさんの声だ…開けないでよ。それに変な音が…


レイジも、気になって、


【な、何かバキッっていったっすね…】


【代わる代わるに、もう、破産でしょ!どうすることも出来ないのに…】


※ガラガラ~※


【はるとくん、レイジ、あと少しで夕飯出来るからね。それとね、りなちゃん大変で帰っちゃった。みさちゃん連れて…何かあったの?】


【ユキさん、とりあえず扉閉めて下さい】


【あっ、ごめん。見てないからね👀】


何でみんな開けるの?ここの女性陣は。


【はると、俺達、プライバシーとか無いっすね…】


【無いっすね。ほんと。風呂入ってて良かった】




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る