UMIの果てしないたわごと

U☆MI

第1話 傘とフライパン

ある日の早朝

お隣さんから電話が来た。


『裏の家のおばあちゃんが包丁を持って座っている』




えぇぇぇぇぇぇぇえ?!l||l( ºΔº )l||l

やべーじゃんそれ、やべーじゃん!!!




窓から覗くと、本当におばあちゃんが向かいの家の花壇に座っていた。


もうすぐ子供たちが小学校へ登校する時間。



どーするかと、お隣のママと話した結果、

お隣のママはバットを持っていくと。


『じゃあ私は傘を持っていきます!!!』


だがしかし家を出る直前に、

これでは弱いと思った私はフライパンを手に取った。


バットと傘とフライパンを持った母たちが子供の登校を見送る。


家を出た瞬間、おばあちゃんと目が合った。


おばあちゃんは何も言わずに、ただこっちを見ていた。


おばあちゃんを通り過ぎ、

大通りまで子供たちを見送って戻ってくると、

すでにおばあちゃんは居なかった。


『うみちゃん!!見て!!』


お隣ママの視線の先には、裏の家から覗くおばあちゃんの姿が。


=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)ᵎᵎᵎヒィ…………



私は咄嗟にフライパンを盾に、背中を向けない様に家に入った。















仕事へ出勤し、職場の人に話すと

『てか警察に通報しろよ』



…ごもっとも。






そもそも、持っていたものが包丁なのかどうかも定かではない。



お隣のママも私も、

“警察に通報”

が思い浮かばなかった事がヤバイ。


若いって怖い。




あれからあのおばあちゃんは見ていない。


もう15年ほど前の実話です。

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