2.一人目「西田 千尋」
───ああ、死んでしまいたい。
私の頭の中にあるのは、そのことばかりだった。
「ねーねー!今日、プリクラ撮りに行かない?」
「うん!行こう行こう!」
……私の周りの子たちは、びっくりするほどに笑顔が眩しい。その輝きに、怨みすら抱くほどに。
家へ帰る者や部活へと向かう者に紛れて、私はぽつんと一人、廊下をうつむきながら歩いていた。
「っ……!」
後ろから走ってきた男子生徒の肩が、私の肩に当たって、思わずよろめいた。
彼は一瞬だけ私を一瞥すると、そのまま一言も私へ言うことなく、走り去っていった。
「……………………」
ぶつかっても、謝罪の一言すら言われない、ただそこにいるだけの……置物みたいな私。
(やっぱり、人の多い時間帯に帰るんじゃなかったな……)
私はこの喧騒から逃れるために、トイレの個室に入った。便座に座り、手で顔を覆って、ふうとため息をつく。
今日は好きなアニメの最終回だから、リアルタイムで見たかったんだけど……もういい。いつものように、録画で見よう。
廊下の方から、がやがやと同級生たちの騒ぐ声がする。その声を聞いていると、自分は本当に世の中からはぐれてしまったように感じる。
「……………………」
気を紛らすために、私は鞄からスマホを取り出して、私の好きな恋愛漫画を読み始めた。
恋愛は好き。こんな、ロマンチックな経験してみたい。手と手が触れて、ドキドキしてみたい。
……誰かに、こんな風に愛されたい。こんな風に、愛したい。
「………………」
ダメ、全然話が頭に入ってこない。今日はいつもより、ナイーブになってる気がする。
私は漫画を読むのを止め、スマホの電源を切った。真っ黒い画面に私の顔が映る。
灰色のショートヘアが、私の右目を隠している。見えている左目も、虚ろな瞳で光がない。
「……………………」
そんな自分のブサイクな顔に嫌気がさした私は、すっとスマホを仕舞い込み、自分の左手首をじっと見つめた。そこには、ニ、三回ほど、リストカットをした跡がある。
もう……あの時から一年は経とうとしているんだ。
「……………………」
私はしばらく黙って、そのトイレの中で過ごしていた。5分か10分か……じっと何も考えずに、ただぼんやりとそこにいた。
そうしてふと耳を澄ますと、廊下から聞こえていた同級生たちの声が聞こえなくなっていた。私はおそるおそるトイレから出て、周りを見てみた。
もうみんな粗方帰ったらしく、廊下には誰もいなかった。私は鞄を抱えながら、下駄場の方へと向かう。
「……………………」
しんと静まり返った廊下に、私の足音だけが哀しげに響いている。
こつん
こつん
こつん
「……………………」
その音が妙に悲しくて、ふいに涙が出そうになっていた、そんな時だった。
私は、ふと掲示板に張ってあった部活動紹介一覧が目に入った。
その一覧の中に、こんな部活の名前があった。
『お悩み聴きます。カウンセリング部』
……カウンセリング部?
そんな部活があるなんて、初めて聞いた。最近できた部活だろうか?
「……………………」
私はこれまでに、何回も精神科やカウンセラーに受診したことがある。
でも、全然気持ちは晴れなかった。それどころか、より孤独感が増すばかりだった。
先生たちはいつも、お薬出しときますねしか言わない。私がどんな話をしようと、まるで聴いてくれている感じもない。
それに……どこか違和感もあった。お前の話を聴いて“あげている”といった、善意の押し付けを感じた。
私が「死にたい」と語ると、「死ぬなんてダメだよ」とか「死んだら悲しむ人がいるよ」とか、ありきたりなことしか話さない。そんな安っぽい言葉で、自分は人を救ってますみたいな顔をする。
だから私は、基本的に精神科医やカウンセラーが嫌いだし、二度と相談したいと思わない。先生も良い悪いがあるのだろうけど、結局あの人たちは仕事だから。仕事として私という患者が処理されていくだけ。
……でも、そう思いながらも、私はこのカウンセリング部には興味があった。
それは、同じ学生がやっているからかも知れない。仕事としてじゃなく、同じ悩める若者として、丁寧に接してくれるかも知れない。
そんな淡い期待を胸に、私はそのカウンセリング部へ行ってみることにした。
(嫌だと思ったら、すぐに帰ろう……)
そうして掲示板に書いてあった部室まで、私は向かっていった。
「……ここ、かな?」
部室の場所は、図書室のさらに奥、廊下の一番突き当たりだった。
扉には、大きな紙にマジックで『カウンセリング部』とだけ書かれている張り紙がしてあった。
(ほ、本当にここなのかな?)
私は緊張と不安で震える身体を抑えながら、扉をノックした。
すると中から「はーい、どうぞ~」と返事が来た。それは、明らかに男の子の声だった。
(男の子……ど、どうしよう……私……)
男の子相手だと、余計に萎縮してしまう私は、もう既に逃げ出したかった。
だけど、どうぞと語った人は、どことなく優しい声色だった。
私はそれだけを信じて、中に入ってみることにした。
「し、失礼、しま……」
ドアを開け、一言失礼しますというだけなのに、私の手と声は情けなく震えていた。
仕舞いには、声が小さすぎて、最後まで言い切れていない状態だった。きっと相手にも聞こえていない。
こんな自分が、嫌いで仕方ない。
「こんにちは、初めまして」
……そんな無様な私を迎え入れてくれたのは、優しい微笑みを浮かべた男子生徒だった。
部室は、手前で靴を脱いで、六畳程度のフローリングの床へと上がる形になっており、部屋の中央には小さな四角いテーブルが置いてあった。
男子生徒は、そこに座布団を敷いて座っていた。
他には、これといったものはなく、小さな小窓がひとつと、テーブルの上にお菓子がいくつか置かれているだけだった。
「相談に来られたってことで……よかったですかね?」
彼は私へそう尋ねてきたので、黙って小さく頷いた。
「じゃあ、そこ座ってください。座布団あるとこ」
男子生徒は、自分と机を挟んで対面にある座布団へ指をさし、私に座るよう促した。
その指示に従って、私もその座布団に正座した。
「えーと、俺はカウンセリング部の部長をやってます、中原 透と言います」
「わ、私は……西田 千尋、です」
「どうぞよろしく、西田さん」
中原と名乗った彼は、机に置いてある小さなチョコレートをひとつ取って、それを口に放った。
「あ、テーブルの上のお菓子、もちろん食べて良いですからね?」
「は、はい……どうも」
「西田さんは、何年生なんですか?」
「わ、私は、二年生、です」
「おお、じゃあ同い年ですね。よかった、安心しました」
「安心?」
「いや、実は今日が初めて活動する日なんですよ、部活の。なんで初っぱなから先輩とか後輩とかだと気ぃ遣うなあと思って」
そう言って、彼は朗らかに笑った。
……なんとなく直感的にだけど、私はこの人は……良い人な気がした。
私が同い年だと分かっても、丁寧な言葉を崩さなかった。
同い年だと分かると、いきなりタメ語にして距離をつめて来ようとする人いるけど、この人は、そんなことしなかった。
その対応に、人の心に土足で上がらない……丁寧な優しさを感じた。
「俺、チョコがめっちゃ好きで、コンビニに寄ると、買う予定なかったのについつい買っちゃうんですよね~」
「はあ……」
「西田さんは、お菓子何が好きですか?」
「わ、私は……アイスが好きです」
「アイスも良いですね!でも、これから冬になるから、ちょっと食べる機会が減っちゃいそうですね」
「ふ、冬でも、アイス、食べちゃいます」
「マジですか!そんなにお好きなんですね!でもなんか、分かりますよ。美味しいものはいつでも食べたくなりますよね」
「はい」
彼は私と話をする時、いつも気を使ってくれていた。
『自分は○○なんです。あなたはどうですか?』と言う感じで訊いてくれるから、とても話しやすい。自分のことをまずオープンにしてくれている感じがする。
それは小さな優しさだけど、私にとっては嬉しいことだった。
久しぶりに、ちゃんと人と……特に同世代の男の子と話した気がした。
……それから私は、彼と他愛もない世話話をいくつかした。
好きな教科のこと。苦手な先生のこと。見ているアニメや漫画のこと……。
「え?中原さん、『幻惑のイアン』知ってるんですか?」
「知ってますよー!俺もあのアニメ、好きですし」
「え、え、あの……キャラだと、誰が好きですか?」
「んー、主人公のイアンも好きですけど、一番好きなのはアラビアですかね?」
「……!わ、私もアラビアが、一番好きです」
「お!マジですか!それは嬉しい!」
「わ、私も……アラビア好きな人、リアルで初めて会いました。SNSとかでは、たまに見かけるんですけど……」
「あのちょっと……ね、ひねくれてるんですけど、優しいって感じがいいですよね」
「はい……!わ、私もです」
好きなキャラについて盛り上がれるのも、なんだか本当に久しぶりだった。
普段全然喋らなくて……たまに喋ろうとすると声が枯れすぎて、どうやって喋ればいいのか分からない。いつもそんな感じなのに、中原さんとは驚くほど喋られる。自分がこんなにお喋りだとは思わなかったと、そう思うくらいに……。
「……………………」
そうしている内に、私はだんだんと『この人になら、ちゃんと話してもいいかも』と思えるようになってきた。少なくとも、私のことを茶化すようなことは言わないと思う。
ただ、相談する前に、少し彼に訊いてみたいことがあった。
「あの……カウンセリング部って、中原……さん、だけなんですか?」
「ええ、今は自分だけです。本当は部員が三人いないと部活としては認めてもらえないみたいらしいんで」
「……なんで、カウンセリング部をしたいと、思ったのですか?」
「ん?んー……なんていうか……そうですね……」
中原さんは、腕を組んで天井を見上げると、ぽつりぽつりと話始めた。
「……自分は、こう言っちゃあ身も蓋もないですが、あんまりパッとしない人間なんですよ」
「…………?」
「勉強も大してできず、スポーツもさして得意でもないし、熱中できる趣味もない……。なんにもねーなあって思ってたんですけど、前にちょっと友だち……っていうか、クラスメイトの相談に乗ってた時に、『中原はカウンセラーに向いてる』的なことを言われて、それを真に受けてこんな部活を初めちまった……って、そんな感じですね」
「カウンセラーに……」
「まあ、俺もなんだかんだ……それなりに今まで、嫌なことはありましたよ。だから、多少は人の苦しみが共感しやすいかも知れないです」
「……………………」
「そんな感じで、とりあえず自分ができること……やれそうなことで、人の役に立てたらいいなっていう、そういうノリです」
「……………………」
「……?西田さん、どうしました?」
彼が心配そうに、私の顔を覗き込んできた。
「……いえ、その……ちょっと変な質問、してもいいですか?」
「……?はい」
「もし私が死にたいって言ったら、なんて答えてくれますか?」
「!」
彼は目を大きく見開いて、こちらを見つめた。私は太ももに乗せている手を、ぎゅっと握り締めた。
「……そう、ですね。俺は……」
「……………………」
「んー……そうだな……」
「……ごめんなさい、いきなりこんな、変な質問」
「いえいえ、大丈夫です」
「……………………」
「……うん、そうですね。西田さん、俺だったら……」
彼の目は、真っ直ぐに私の目を見据えていた。
「本当に死にたいなら、死んでもいいと思います」
「───!」
「俺にも多少ながら覚えがあります、死にたいっていう気持ちは……。そういう時って、変に正論を言われるのはうざったく感じました。『生きなきゃダメだよ』とか言われるのが一番面倒だった。んなこたあ分かってるよ、でも死にたいんだよって」
「……………………」
「だから、死にたいと本気で思うなら、死んでもいいんじゃないでしょうか?だって、自分の人生は自分のものだ。どう生きてもいいはずだし、どう死んでもいい。むしろ死に方を選べるなんて、ある種贅沢だとさえ言える。病気や事故で苦しい思いをしながら、いつ死ぬか分からない恐怖に怯えるよりいいかも知れない」
「……………………」
「ただひとつ……俺が付け加えたいのは、『いつ死んでもいい』ということは、逆に言えば『今、無理して死ななくてもいい』ってことです」
「!」
「いつでも死ねる、いつ死んでもいいって思えるのは、すごく自由なことだと思うんです。どんなに苦しい時があっても、『まあ、いつでも死ねるしいいか』って思えたら、少し気楽になれる。少なくとも俺はそうでした」
「……………………」
「今日や明日、もしくは少し先の未来に……何かちょっとでも楽しい出来事が思い当たるなら、とりあえずそこまでは生きてみようって、そんなくらいでいいと思います」
「……いつ、死んでもいい……」
「あ、でも勘違いしてほしくないのは、俺は西田さんに死なれたら、もちろん寂しいですよ?」
「!」
「まだ会ったばかりですけど、漫画の話とかでたくさん喋れてとても楽しかったですし、西田さんがいなくなってしまったら、俺はとても悲しくなると思います。でも……それはそれとして、西田さんが本当に死にたいと思うなら、俺はそれを無視するわけにもいかない」
「……………………」
「よくほら、ニュースとかであるじゃないですか?自殺された人の友人とかにインタビューするやつ。『自殺を止めてあげたかった』って、みんなだいたいそう話しますよね。いや、もちろん気持ちはすごく分かります。俺だって知り合いが死のうとしてたら、できることなら止めたいと思うし、止めるよう説得します。でも……だからって死にたいって気持ちを無視するのも難しい」
「……………………」
「死にたいと思って、死んでしまった。それはもう、ある意味ではその人らしく生きた証でもあると思うんです。死ぬって決断を下したのは、他ならぬその人なんだから。そのことにケチをつけるのは、俺はどうしても野暮に感じてしまう。そんな感じです」
「……………………」
「すみません、だらだらと語ってしまって」
「いえ……そんなこと……」
……私は、まさかこんな返答をされるとは思わなかった。心底驚いていたし……不思議な感動さえ覚えていた。それは、彼の答えが意外だったからではなく……
自分が、今一番欲しかった言葉だったから。
そう、死んでもいいんだって、そんな風に自分を自由にさせたかった。誰かが決めた善悪で「死んじゃダメだ」って、言われたくなかった。
自分が本当に求めていた言葉を、はっきりと口にしてもらった……そんな感覚だった。
「……私」
「ん?」
「……私、凄く……人が怖いんです」
「人が、ですか?」
「はい……。去年のことなんですけど……私、好きな人がいたんです。その人はとても人気者で……たくさんの人から告白されるような人でしたから、私みたいなのが告白するなんて、とても無理でした。遠くから彼のことを眺めて……それだけで、幸せな気持ちに浸っていました」
いつの間にか私は、するすると胸の内を話していた。心の蓋が開いて、そこから言葉が溢れている~うな……そんな想いだった。
「……そんなある日、彼から告白されたんです。付き合ってくれって。本当に、嘘じゃないかと思いました。とってもとっても嬉しくて、その日は全然寝られませんでした。だけど……そのせいで、いじめられるようになったんです。女の子たちからの嫉妬が激しくて、お弁当の中身を捨てられたり、水着をカッターでビリビリに破かれたり……」
「………………」
「でも、私はずっと堪えてました。だって、彼に愛されてるんだって思えたら、なんにも怖くありませんでした。彼だけが、私の支えだったんです」
「………………」
「……だけど、それも、私の儚い願望でした。彼は、本当は私のことなんて好きじゃなかったんです。友達と賭けをしていて、『私みたいな陰キャは、1ヶ月経ったらヤらせてくれるようになるのか』って。私は、キスはおろか手を繋ぐことすら恥ずかしくてできなかったので、彼から、つまらない女だと……そう、言われ…………」
話しながら、だんだんと涙が目に浮かんできた。言葉がまともに出せなくなっていき、次第に声も震え出した。
「私は……私は、もう、それ以来、こ、怖くて……。先輩はこの前卒業して、いなくなってくれたし、女子からのいじめも落ち着いたんで、安心できるかとおもったんですけど、でも、心はズタズタのままで……誰かを好きになるのも、とも、友達を作るのさえ、怖くて……!」
「……………………」
「この先、好きになれないなら……生きてても意味ないって………そう、思って……」
……そこから先は、言葉にならなかった。
ぐうう……と、唸るような嗚咽だけが、部室の中を満たしていた。
私の涙がぽたぽたとテーブルに落ちる度に、『テーブルを汚しちゃった』と、意味のない罪悪感を抱いて、また悲しくなった。
長い間、そんな時間が過ぎていた。
「………………」
その間、彼はずっと、眉間にしわを寄せ、口を真一文字に閉じて、その場で黙ったままだった。
腕を組んで、じっと何か考え込んでいる様子だった。
「……あの、ごめんなさい」
私が考えるより先に、口は謝罪の言葉を告げていた。
「重たい話……してしまって」
「……………………」
彼は、静かに首を振った。
そして、目に涙を浮かべて、優しく私に微笑んだ。
「……西田さん、『幻惑のイアン』……ですけどね?」
「え?」
「あれって……アラビアを主人公にした外伝の漫画が出てるの、知ってます?」
「……!いえ、初めて……聞きました」
「俺……それ持ってるんで、良かったら明日、貸しますよ」
「…………!」
「そして、良かったら西田さんも……何か漫画、貸してくれませんか?俺、西田さんの好きな漫画、いろいろ紹介してほしいです」
「……………………」
「明日もいろいろ漫画の話、たくさんしましょうよ。俺、アイスとか買って来ますんで、良かったら……」
私は……ようやく、彼が漫画の話をし出した意図を理解した。
『今日や明日、もしくは少し先の未来に……何かちょっとでも楽しい出来事が思い当たるなら、とりあえずそこまでは生きてみようって、そんなくらいでいいと思います』
先ほど言った、彼の言葉。それをそのまま、私に分かりやすく伝えようとしているんだ。
明日、漫画を読むためだけでもいいから、生きてみないか?と。
明日、自分とお喋りするためだけでもいいから、生きてみないか?と。
……いつ死んでもいい。でも今、無理に死ななくてもいい。ちょっとでも私にとって楽しいことがあったらいいなって、そういう風に……彼は言ってる。
そして……そして……
友だちになろうって……そう彼は……
「……………………」
また私は、止めどなく涙が溢れてしまった。
でもそれは、悲しくて泣いているわけじゃなかった。
中原さんの優しさが……あまりに胸に染みてしまって、仕方なかったから。
「わ、私……私……また、ここに来て、いいんですか?」
「もちろん、いつでも来てください。アイスも、一緒に食べませんか?」
私は頷いた。何回も何回も頷いた。
今までどこに抑えていたんだろう?と思うほどに、私の涙は止まらなかった。
ああ……今、初めて。
今日まで死ななくて良かったと、そう思った。
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