第7話 姫様降臨!!

街を納める領主や、国を治める王族、それらと取引を成立させるのが本当に、嫌。


代わってくれるなら代わってほしい!!誰でも良いから代わってほしい!!切実に!!!


人の胸やお尻しか見てない色ボケ爺や、金しか見てない銭ゲバや、女だからって下に見てくる糞や、権力を振りかざしてタダ働きをさせようとする屑


なんで、どうして、どういった流れで、私が!こんな奴らの相手をしないといけないの!貴重な頭脳だよ?数々の画期的な発明を繰り返しても尽きないアイディア

沸き上がる創作意欲!誰にも真似できない知識量!!!唯一無二の絶対的存在である私が!!!


相手をしないといけないのよ!!私は平民!!実家は確かに、ちょっと名の知れた名家だけれど!!私自身は平民!!!!何処にでもいる村娘なの!!!


なんで、こんな奴らに笑顔で接して知りたくもない背景を知って、取引を有利にしないといけないの?

ぁ、裏取ったり、背景とか、人柄とかそういう情報は何処からか知らないけれど事前に調べてくれてメイドちゃんが渡してくれるの♪

超アルティメット級に優秀で困っちゃう♪全部丸暗記してるなら代わってくれても良くない?


こんな心の叫びを団長や、女将さんに聞かれたら鼻で笑われてしまうのは分かっているけれど~。

私の身分は平民なの!!!貴族じゃないの!誰が何と言おうと普通の女の子なの!!何処にでもいる清楚な村娘なの!!

腹黒い曲者共の相手をするのが嫌で社交界とか全部ボイコットし続けてきた何処にでもいる自分の趣味(術式の研究)を優先する普通の女の子なの!!


その結果がさぁー、お父様に研究がしたいのなら良いところに連れて行ってやるって言われて、馬車に乗せられて、気が付いたら最前線の術式研究所の前でさー


荷物は後日届けてやるから好きなだけ研究して好きな様に自由に生きろ、お前はもう平民だ。

貴族としての務めを拒否し、貴族としての生き方が出来ないのであれば、お前に貴族を名乗る資格はない!!多少の支援はしてやる!ここで平民として生きていけ!!


大きな声で研究所の前で叫ぶから何事かと研究所の人たちが出てきてくれて可哀そうに可愛そうにと心配してくれたけれど


めっちゃ悲劇のヒロインじゃね?な~んてね!!んなわけない!!


こっちとしては大歓迎!めっちゃ行きたかった場所だし!どうやってお父様を説得すればいいのか悩んでたくらいだもの!!


きっと、お父様はこんなきつくて、いつ襲われるかわからない死が間近の世界が怖くて心折れて改心して泣きついてくると思ってるに違いない!!


そこからはもう、マジで天国!気分上々絶好調!!

楽しくて楽しくて、実家では迷惑をかけるから抑えていたリミッターを完全にぶっ壊してノンブレーキで趣味に没頭しちゃった、てへぺろ☆彡


研究所の一室を勝手に占拠して自室同然に扱ったり、気になる資料があれば、倒れるまで読み耽ったり、ご飯を食べないとだめだよ!って怒られたけど~

繰り返し倒れるまで研究を繰り返しちゃったからそれを見かねて、超集中してるときは、ご飯用意してくれて挙句の果てに、あ~んまでしてくれるようになったの♪


その姿を見た、術式研究所の皆が、術式サークルの姫!なんてノリで、姫ってどこでも連呼するから、気が付いたら姫様呼びが最前線の街では、定着しちゃったの。

まぁ、私もね?これでも一応、そこそこ名の有る名家の出自だから、チヤホヤされるのは慣れてたりするからね?

そんな環境を当たり前の様に受け止めすぎちゃっててさ、堂々とし過ぎているのがいけなかったんじゃないかな~。って思うの。


そりゃ、そんな状態だと事情を知らない人からしたら、【わたくし、姫ですが、何か?】みたいなオーラ纏っちゃってる様にみえちゃったのかな?かな!!


育ちが良すぎる為に生来持っている、やんごとなき気品も相まったせいも、きっとあると思うのね、初めて会う人も、私の事を何処かに国の姫様だと勘違いしちゃってるときがあるの!

違うから!!国交を結ぼうと歩み寄らないで!お見合いもセッティングしないで!!


…何処かであってる可能性はあるけど、ちっちゃなころってさ~興味がない人の顔ってさ覚えれないよね?


興味のある術式は絶対に忘れないのにね~不思議だよね~。


そんな、術式が大大大大好き!!ずっとずっとずっと!!研究したい!!研究大好きなだけの何処にでもいる平民ガールなの私は!!

だからね?政とか門外漢なの!!腹黒共の相手なんてしたくないからずっと逃げてきたの!!だから、誰でもいいから代わってよ~~~!!


ちくしょう、お父様に叩きこまれた貴族としてのふるまいや、作法が身に沁みついているから、恙なくこなせてしまうのが良くない!良くないよぉ!


評価が更に上がっていって天井知らず!天元突破だぁ!!


優秀だからって、なんで、こんなハードスケジュールで近隣諸国を周って商談取り纏めないといけないのよ!!


なんで、こんなに道路が舗装されてるのよ!!移動速度を向上させたの誰よ!!どこの誰よ!!こんなに綺麗に舗装しててお尻が痛くないわ!!

しかもよ!どうして、速度の遅い馬車なんて過去の物にしちゃくらい、便利で快適に過ごせて馬車よりも早い移動用の乗り物作ったの!!!


どこの誰よ!!馬鹿なの!?こっちの身にもなってよ!!


それのせいで、こんなハードスケジュールが罷り通るのよ!人権返せ!三日働けば四日休みの職場じゃないのかよ!!ぇ?戦い以外の仕事は五日働いて二日休みだって?…はい、そうですね…


では、発表しましょう!しましょう!どこの何方がこんな素晴らしいことをしたのか!発表です!!


はい、全部、私のせいです。私がやりました!や・り・ま・し・た!!!

そんな天才の所業を私以外に出来る人が居るの?いるわけがない!!反語!!


事の経緯を簡略的に説明するとね~大体こんな流れだったかな~


馬車ってさーそんなに大事?必須?だってさー、馬車ってさ、馬を維持するのにさ、馬を飼育しないといけないんだよ?飼育てスンゴイ大変だよ?

それだじゃなくてさ、馬を取り扱う人が必要ってのも不便じゃない?世話したりする人が居なくても大丈夫な乗り物作った方が良くない?


ぇ?そんな画期的な物作れるものなら作ってみろ?


…よっし!やってみよう!


すぐさま、研究所にこもって、設計図作って~

動かすために必要な動力を作る為に必要な様々な術式を組み合わせて~、

術式を動かすための動力源は~魔力を溜め込むことが出来る特殊な魔力石+と人の魔力を補助として~

操舵する席に、術式に簡単にアクセスする場所を作ることによって~、

人の意思で自由に加速も減速も右にも左にも曲がれる動かせれる馬のご機嫌を伺わなくても良い乗り物の設計図を作ってみた!!


設計図が開発部の人たちに渡ると、経ったの三日で組み立てられた物が出来上がってしまった。

机上の空論をさらっと実現してくれる~!!世界中の一流の技術者がいる街は伊達じゃないね!!


どうせならさ~、乗り心地良くするためにね。道もさ、舗装した方が良いって思わない?

でも、人の手だと、舗装するのにめちゃくちゃ時間が掛かるって?早く終わらせるには人を多く雇わないといけないって?だから、人件費がすっごいかかるって?

それならさ~舗装するのに必要な工程を補助する魔道具作れば良くない?一人か二人くらいで作業出来るようにすれば人件費ってさ、気にならないよね?それで、良くない?


そんなことが出来るのなら作ってみろ?ぇ?簡単じゃない?


だってさ、さっきの魔道車を改良して作業用にパーツ交換すれば~、はい!出来た!

あとは、これに乗って操作(舗装したい進行方向に移動するだけ)するだけで、道を綺麗に舗装する特殊作業用車に大変身!さぁ、作ってみたよ!!

ついでに舗装するのに必要な材料を運ぶための魔道車を作ったよ!!これで、街から街への道を舗装するのも二人で大丈夫だね!!


はい!追加パーツの設計図!!

パーツ出来たから組み立てといてくれたの?仕事がはやい!!


じゃぁ、せっかくだし、設計図の発案者としてーお手本を見せてあげましょう!

お手本見せるついでに隣街までの道を舗装してやらぁ!!


腕をまくってガンガンと物凄いスピードで舗装作業を行っているときに視界の隅にちょいちょい、身なりの良い服装をしてる人がいるなぁってのが目に留まる。

何処から来たのか知らないけれど、色んな人が見学に来てるなぁ?なんだろ?まぁ気にしない気にしない。


今は集中して作業に没頭するとしましょう!試運転がめっちゃ楽しい!!!改良点もどんどん沸き上がってくるから改良出来る喜びもまた、楽しい!!


やぁっばぁぁ、開発って癖になりそう…ふひひ…


元来のやり方で尚且つ人名2名だと、舗装するのに必要な日程を計算するとね、凡そ、半年以上は日数を要するのだ。

しかも!かなり無理なスケジュールを組んで半年も必要なのである。


本来であれば、過酷で激務!!なのに!私は何と!!!たったの三日で全工程を終わらせてしまったのだ!!!


その三日をね、寝ずの不眠不休体制とかではなく!ゆったりとたっぷりとした休憩時間、何なら、午後のティータイム付き+一日たったの5時間だけの労働!

めちゃくちゃゆったりとしたスケジュールなのに三日で終わらしてしまったのである。


今になって思う、それが本当に良くなかった。悪目立ちし過ぎた。人に夢を見せてしまった。


作業中に、ちらちらと視界に見えていた人達はなんと!驚きの!!


各国の財務大臣が見学に来ていたのだったのだー。

記憶の何処かで見たことがあるなぁって思っていたの!道理で!新聞とかで見たことがある顔だ~ってなったわけで


なぜ、そんなお偉い様が来ているのかというと、最前線の経理とか、資金繰りを担当している人達がね、画期的な発明の実践を行うから見に来なよって言って集めちゃったみたいで、結果はもう、裏では物凄い事になっていたみたい。


これがきっかけで、私の知らない間に名声が凄いスピードで高まって広がってしまいましたの。各国に届け響け!私の名前!!


そんなの望んでないのにね…


それだけじゃないの!先輩達がね!各国の大臣達に私の事を売り込んでたの!

そんな先輩が居た影響もあって、名前が各国に知れ渡ると同時に、私がある名家の出自であることもばれてしまうし。恐らくだけど、お父様にも私の名声が届いていると思うのよね。


だからかな?お父様が戻ってこい!なんて手紙がくる気配が一つもなくてさ、きっとお父様的に不出来な娘の一人が自分の知らない場所で、名声を得るとは思っていなかったから、どうしたらいいのか悩んでいるのだと思う。


利用するべきか、そっとしておくべきか。


だってさ、私をここに連れてきた一部始終を家臣達は知っているし、研究所の全員が知っているから、下手なことを言うと各方面からバッシングの嵐じゃない?


勘当同然で放り投げといて、いざ、名声を得たからと言って家に戻して手柄を奪い取るような、人としての貴族としての、人格を疑われるような悪手を賢しいお父様がするわけがない。


そんな事をしたら、天国に居るお母さまも呆れてお父様に天罰をお見舞いしちゃうわ。


その後も、私の活躍は目まぐるしく、閃光よりも早く!尋常では無いスピードで!様々な街を便利にする発明をしまくってしまった。

私が来た当初と比べると、前線都市が見違えるほど豊かにしてしまったのも良くなかった!!!


最前線に視察に来る人達が自分の街にもこの機能が欲しい!なんて思わせてしまった。


気が付けば、都市を支えるインフラストラクチャーをどんどん!どんどこ!発展させていった為、インフラの姫とも呼ばれるようになってしまっていた!!もう好きに呼べ!!


作った発明品がね、有り得ないスピードで売れていくからね、受注するのは良いのだけれど、作業する人手が足りない問題も出てきたの、人手はこの街ではずっと足りてないのは知ってたから、

当然、対策も考えていたの、生産するために必要な工場を、とても画期的な設備へと作り替えたの。


どう、画期的だと思う?


人手が足りないのなら、手が空いている人を使えば良い!近隣では、引退された方、まだまだ危ない仕事が出来ない子供達!そんなマンパワーがあふれているの!

使わない手はないでしょ?っということで!お年寄りとか子供でも働けれる様にしちゃったの!


その発想が更に、まずかった!


だってね、いくら、隣町に工場を建てたとはいえさ、人類最後の砦である最前線が管理する施設で働けるなんて、人類の未来に、一線を退いて何もすることのない私達が、死を待つだけの私達が!働けるなんて思ってもいなかった!!嬉しい!賃金なんていらないくらいよ!!


そんな意見が通るか!ちゃんと賃金は支払います!支払わせてください!って言っても、なかなか、首を縦に振ってくれなくて結果的にかなり、低い賃金で雇うことになってさ~。


子供達も良い経験になるからって、学校側から学びたい子供達をドンドン課外授業の一環としてマンパワーを寄こすの!課外授業の一環だから賃金いらないって言うの!!


そんなわけにはいかないの!!タダ働き強要とか糞みたいな貴族のやり口!そんなのダメ絶対!!

なんとか交渉してお年寄りと同じくらい低い賃金を支払うことで決着しちゃったのよ。


かなりの低賃金でめっちゃくちゃ高く売れる物が、ガンガン売れていくの!物凄い数の受注があるから!っていうか受注生産にしてるから、在庫を抱える心配なし!!

純利益がやばいことになっちゃてるの、国家規模にまで利益が膨らんで膨らんで留まる事知らず!!産業の利益で新しく国を興せちゃうレベル!!!


どんな仕組みかって?金属加工とか、組み立ての殆どを自動で仕上がる様に課程を全てインプットした術式を用意して、後は魔力を流せば、全部、作ってくれるの。


だから、変な動きをしないか~とかのチェックと、魔力を流すだけっていう仕事内容。

他には~、パーツを運んだりする作業もあるけれど、運ぶ為の魔道車も作ってあるから、操縦方法を教えて、運搬してもらうだけ!


運搬も魔力を流して持っていきたい方向に意識を向けるだけで全自動で運ぶようにしてあるから、間違いは起こらない。


誰でも働ける素晴らしい職場です!アットホームでみんなの笑顔が絶えない素晴らしい職場です!

…賃金はえぐいほど低いです…


どれくらい低いのかって?…三日分のパンが買えるだけの日当です…


もっと、もっと受け取ってよぉぉぉぉ搾取する気なんてこっちは無いんだよぉぉぉぉ!!!

こんなの、こんなの奴隷以下じゃないかぁぁ!!!大義名分が無ければ一揆されちゃうよ!こんな搾取制度!!!

私だったら軽作業とはいえさ!こんなお給金じゃやってらんないよ!安すぎる!!


そんな工場が、一つだけだと思う?ノンノン、近隣のって言ったよね?近隣にある街は一つだけじゃないんだなぁこれが、この手の工場が10個以上は、あるんだなぁ…

私の知らないところで、ドンドン工場が増えてるんだなぁ、前例を作ってしまったから、後は増やすだけだ!ってことで、ドンドコ増えていくわ、この工場の噂を聞いて、色んな街から工場で働きたいと希望してくれる人が物凄く増えててね、殺到してるんだなぁ…


各国から、扱いに困っていたり、口減らししたくても、出来なかった村とかからね、殺到しちゃってね。

結果的に口減らしに繋がっちゃってさ、ものすっごい感謝されるし…そんなつもりじゃなかったんだけどなぁ…


他の街から老人達が集まるからさ、流石に、この賃金で働いてもらう人に不自由な暮らしをさせるわけにはいかないからさ、楽に暮らせれる様に住む場所を作らないといけないわけで、


でね?やっぱり感謝の気持ちもあるからさ、どうせ作るなら、徹底的にこだわったの、その人達が何不自由なく過ごせるようにね!


めっちゃくちゃ色々と工夫を施してあげたの!老人目線で!老眼でも見やすいように全部のスイッチを大きく作ったり、自分たちでも、食事が作れるように火元とかさ、危険が少ないように安全装置モリモリで台所作ったり、上げるときりがないくらいかなり快適な集合住宅が出来たの。


そのノウハウがまた、王宮とかに売れてしまったりとやる事為すこと、全部マネーにダイレクトに直結していくんだなぁ…鼠算式に増えていく資金…


領主様と会うついでに各工場を視察する事にしてるの、何か技術的な部分で困ってたらいけないからね。


そのついでに、皆と話す機会があるからって、お願いだから崇めないで!私を見るたびに感謝の言葉を述べないで!良心が痛いの!!

もっとお給金出すから受け取ってよ!!!儲け額が凄まじすぎるの!!!救世の姫じゃないから!聖女様じゃないから!崇めないで!!

涙を流しながら拝まないで!!どう返したらいいのかリアクションがわからないの!微笑むことしかできないの!!

その光景が美しいからって絵を描かないで!聖女様みたいな扱いしないで!!!


お願いだから、これ以上、評価をあげないでぇ・・・


そんな一連の流れで過去、類を見ない程の資金が最前線に集まってきている。

段々と管理するのもめんど、、もとい、難しくなってきたので、金貨を数えるのも億劫だったしついね、画期的な発明とそれらを管理運営する仕組みを作っちゃったの。


それはね、私以外解読できない悪用することが不可能な難解な術式を編み込んだ、とある特殊なプレートを作りました。

それがあれば金銭の受け渡しも楽々に済んでしまうという画期的なプレートです、現金なんて持ち歩かなくて取引できちゃうんだぜ?


それらを管理、運営する仕組み作っちゃったからさ、新しく労働する人たちも増えちゃって経済が回る回る…

その便利さとセキュリティの高さ、悪用することが難しく!不透明なお金の流れを断ち切ることが出来るし、お金の流れが、明確に分かる透明さ!

各国の財務大臣大歓喜!!仕事量が従来の半分にもなっちゃった!!おかげで様でスンゴイ量の寄付が飛んできたの…どんだけ感謝されるねん私…


周りからするともう、こんな感じよ?


まさに最前線の姫!発明の姫!商談の姫!運営の姫!国家規模の予算を集めることが出来て尚且つ管理できる財務の姫!


ひーめ!ひーめ!ひーめ!ひーめ!ひーめ!


神輿を担ぐようにどんどんどんどんどん、宗教かな?開祖かな?神様なのかな?ってくらい周りが持ち上げてくるの!!


はい、調子に乗ってやり過ぎました!!!その結果、鬼の様な激務になるのはしょうがないって?

だってさー、これらがあると便利だよねー欲しいよねーって言われたらさぁ作ってみたくならない?作ろうかなー、出来るかなー?って調べるとさ


知る限りの術式の知識を使っていけば、あれ?これってもしかして、出来る?ぁ、やれる!って思ったらさ、やりたくならない?作ってみたくならない?うずうずしない?


私はするの!うずうずするの!作るの楽しいの!わからないことがわかるのが大好きなの!知的好奇心が止められないの!!!


それがずっと、もうずっとなの!便利で暮らしが豊かになるものを作れば作るほど、欲しがる人がいるわけで、購入したいですっと申し出があるとね、当然、作った本人が購入者したい人に説明しに行くのが道理なのはわかるよ?でも商談まで私に任せるのは違うと思うよ?私は商家の娘じゃないよ?取引は専門外だよ?


私や商人じゃないの!最前線で働く研究者なの!もっと、研究に集中したいの!


ぇ?欲しい本なら全部買ってあげるから、移動用のメイドさんでも雇って車の中で研究すれば?


うん、その案、最高じゃん!


結果、今に至る。


さらっと賛同してしまった私が悪いのは解ってる。言い包められてしまっている私の短絡的な部分がダメなのもわかってるの!

少しでも合理的だと思ったら頷いてしまう、学者としてのサガがダメなのよ~。


ぅぅぅぅ、まぁね?私の研究のために必要なマネーが溜まるのは良いことだし、もしもに備えて色々と各国のインフラを整えるのは良いことだとわかってるけれど!


普通、研究者が商談纏めるのっておかしくない?商談専用の商人雇ってよ!!どうして、そこは見つからないのよ!!メイドは直ぐに見つかったっていうのに!!


ねぇ~?どうして、誰も志願してくれないの~?ねぇ~?ぇ、荷が重すぎるって?なら、メイドは荷が重くないの?

メイドは頼まれた仕事を遂行するだけですー?なら、商談も遂行してよ!ぇ?そんな権利はいらないですー?お金払うからしてよー!!ぇ?胃に穴が空きそうな商談なんて

いくら積まれてもお断り?動くお金の規模がデカ過ぎて怖い?それを平然とこなせるくらい太い神経を持ってるのは姫しかいない?


ぐぬぅ、壁越しの会話からも伝わってくる、絶対にメイド以外の仕事なんてしねぇぞオーラが、ひしひしと伝わってくるよぉ…


ギリギリと歯を食いしばっていると次の商談をする為の街に到着したみたい。さぁ、頑張って商談をまとめて、皆がハッピーにWINWINの関係を築き上げるぞ☆彡

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