13.布団

「いい湯だったなぁ」

「有難き幸せ」


 何でコイツ、たまに武士みたいになるんだ。


 風呂を出て部屋に戻ると、母さんが布団を敷いてくれてた。

 もちろん二組分。


「ん? ヨシトシ、何やってんだ?」


 ふと見ると、ヨシトシがいそいそと何かをしている。


「おいいい!? 布団くっつけてんじゃねーよ!?」


 新婚か!!


「ふつつか者ですが……」

「やめれ!!」

「痛くしないでね」

「マジうっせーよ!?」


 え、マジ?

 ここで傷ついた顔すんの?

 俺どーすりゃいーの!!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る