第21話
ゼノ「ぐはっ…」
黒丸「感覚が鈍いな」
完全に遊ばれる。
ゼノ「はぁ…はぁ…」
黒丸「ほう…ダメージは蓄積されているはずなのにまだ立つか」
ゼノ「まだ余裕だぞ…」
『おーっと!急所に二撃食らっても立っているー!そして嘘であろう強がりを言っているー!』
黒丸「基本我々は一撃必殺。それを二撃耐えたこと誇りに思うがいい」
『殺しは禁止ですー!』
黒丸「もちろん、手加減はしていますよ」
ゼノ「ほう…手加減しているのか…」
黒丸「本気出して死んだら元も子もないないからな」
ゼノ「それじゃお前の全力を受け止めてやるよ」
黒丸「安い挑発だな」
ゼノ「俺も本気を出すとしよう」
黒丸「それでは一撃でも与えられたら本気を出してやろう」
ゼノ「その一撃で死なないでくれよ」
ゼノは逆手に剣を構える。
黒丸「ほう…その構えどこで知った」
ゼノ「倒されたら教えてやるよ」
黒丸「聞かせてもらおう」
音もなく消える。
ゼノは眼を閉じる。
息を止める。
少し布が擦れる音が聞こえる。
剣を音のする方へ向ける。
黒丸「バカめ」
側頭部目掛けて蹴りを放つ。
ゼノ「甘いな」
もう片方の剣で足を絡め取り、カウンターに側頭部へ蹴りを放つ。
その蹴りをもう片方の足で迎撃する。
黒丸「しっかり動けるのか」
ゼノ「3回目はないぞ」
黒丸「まだ楽しませてくれ」
戦いは加速する。
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