大福とイチゴ🍓大福
これから、ねーにゃんと旅をした話をするにゃん
脳天気な母さんとしっかり者の叔母さんの
故郷での事を話そうかにゃん
物書きが小説で賞を獲得した年だったかにゃん
脳天気な母さんのお母さん…物書きのお婆さんが
怪我をしたのにゃん
それで…しっかり者の叔母さんと一緒に
故郷の田舎に行く事になったのにゃん
呑気な父さんと野生児の弟は忙しい感じだったので
物書きの運転で行く事になったのにゃん
私も一緒にゃん…
しっかり者の叔母さんのところも似た感じで
ねーにゃんも一緒に行く事になったのにゃん
はぁ~狭いゲージに揺られるのは嫌だにゃー
少しは落ち着いたら?
ゲージをカリカリとする私に、ねーにゃんが
あくびをしながら言った
しばらくして…
パーキングに入った…物書きが後部のドアを開けた
さぁ…大福にイチゴ🍓大福、散歩でもしょう
ハーネスをつけて車の外に出してくれた
ミャーン
ニャ~ン
長く揺られたので、少し地面が揺れる感じがする
物書きは私達を遊歩道に連れて行く
物書きの分厚い胸に抱きかかえられた
私とイチゴ🍓大福…
見えるか?
向こうの山を越えた所に行くんだよ
私とねーにゃんは
見晴らし台で遊んでいる
ハーネスのヒモの先には
物書きがノートパソコンで
作業をしている
猫じゃらしでツンツンする…私
ゆらゆらと凪るように揺れる
花🌼の香りを楽しむ…ねーにゃん
ねぇ~大福
んにゃん…にゃにゃ?
あの大きな影…にゃに?
影?…
私はねーにゃんの見つめる方を見た
物書きの車の近くに、揺らめいている影がある
にゃに?…けど…
物書き! 車に戻るにゃん!
私は物書きの膝に乗った
ん? 大福…どうしたの?
ニャウンウー
…戻るにゃん!
わかった…大福、おりてくれる?
イチゴ🍓大福も行くかい?
ミャウウウウ
…早く行くわよ! 物書き!
大きな影…人で非ず、山の主なり
これから、私とねーにゃんが出会った
山の主の不思議な話をするのにゃん
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