【魔界の第七皇子は、平穏に暮らしたい!】〜気になるあのひとは、魔族殲滅を望む復讐者でした〜

柚月なぎ

✽ 登場人物紹介 ✽


紅藍玉ホンランユー/紅玉ホンユー


魔界の第七皇子。

魔王の子でありながら、争いを嫌い、平穏を愛する変わり者。


神童と呼ばれるほど優れた魔力を持っていたが、父である大王に対する不信感から、その才能に蓋をすることを決める。以降、自分の本来の実力をひた隠し、落ちこぼれの " 駄目皇子 " として生きてきた。


大好きだった兄が、ある事件によって自ら命を絶ち亡くなったことで、より大王の言動に対する疑問が増していく。


ある出来事により、隠していた実力が皆にバレてしまい、とうとう大王の思惑通り、魔王候補第一位にされてしまう。


それをきっかけに、護衛であり、友でもあるふたりの従者と共に魔界を離れ、人界で人として生き、人のために生きることを決めるのだが····。



【〜容姿〜】


穏やかな笑みがたえない、秀麗な容姿の好青年。色白。細身。見た目は十八歳くらい。

少し癖のある長い黒髪を、琥珀の玉飾りの付いた紅色の髪紐で括り、右肩に垂らしている。


白い上衣の上に、膝までの長さの紅色の衣を重ねて纏っている。黒い下衣。模様の入った上質な白い帯。黒い靴。

左耳に小さな紅い玉の付いた耳飾り。


魔族:赤い瞳 / 人:鳶色の瞳



【 〜特技〜 】


武器は大概使いこなせるが、これといって常に身に付けているわけでもなく、その辺りに置いてある物を上手く使って戦うことが多い。


身軽さと器用さを利用して、敵を翻弄し、魔力をバレないようこっそり使って戦う。



白暁狼バイシャオラン


元、清君山の道士。

五年前、弟を妖魔に殺されて以来、復讐のために旅をしている。殺生を禁じられているにも関わらず、妖魔や魔族を片っ端から殺しまくったため、属していた門派から破門された。


将来有望と言われていたが、今や野良の不良道士。他の門派の道士たちの間でも、「妖魔よりも妖魔のようだ」と口々に囁かれている。


紅玉ホンユーと出会い、少しずつだが閉ざしていた心を開き始める。



【〜容姿〜】


二十五歳。凛々しく整った容姿。冷淡な表情。切れ長な目。背が高く細身だが、ほどよく筋肉の付いた体格。


腰までの長い黒髪を、頭の天辺で括って背中に垂らしている。

白い髪紐。

裾の長い白い道袍の上に、黒い衣を纏っている。



【〜特技〜】


体術と剣技を混ぜた独特の剣術に、法力を宿して戦う事が多い。受け流すような体術と、流水のような動きで、複数を一度に相手にして戦うことに慣れている。

剣 、符、法力を組み合わせた戦い方。



碧雲ビーユン


藍紅ランユーの護衛、従者。

幼い頃に魔界に連れてこられ、生き残るために独学で剣術や弓を覚えて、数多の魔物を殺して戦い抜いた結果、人ではなくなり、自身は鬼になってしまった青年。


次の王を選ぶ際に最有力候補となる条件のひとつである、赤い瞳を持つ第七皇子が生まれた時に、鬼でありながら実力を認められ、その護衛に選ばれた。



【〜容姿・性格など〜】


見た目は25歳くらい。

普段の表情は無表情に近いが、怒っているか呆れている事が多い。冷静沈着で、しっかりしてそうな雰囲気を出しているが、三人の中で一番煩い(ボケふたりに対して、突っ込むところしかないため)。


肩くらいまでの黒髪を頭の天辺でお団子にして、きっちりと括っている。真ん中分けの前髪。

紺色の上衣下衣。赤い帯。手首に銀色の籠手こて。腰に宝剣を佩き、背中に黒い弓と矢筒を背負っている。


主である藍玉ランユーの願いや想いを、なによりも一番としている。

基本世話焼きだが、怒りっぽい性格。


髪の色/黒色 瞳の色/瑪瑙色



翠雪ツェイシュエ


元は人界の有名な道士であったが、同門の道士たちの裏切りによって殺され、鬼谷きこくと呼ばれる鬼の巣窟に落とされた。


やがて怨みを募らせて鬼となり、鬼谷の鬼たちをすべて倒した後、谷主こくしゅとなる。


暇潰しに魔界を訪れた際、藍玉ランユーと偶然出会う。魔界の皇子と知りながら勝負を挑んだが、色んな意味で負けてしまう。


以降、掟に従い、谷主の座はそのままに、藍玉ランユーを主とし、従者に下ることに。



【〜容姿・性格など〜】


中性的な美しい容姿。見た目は20歳くらい。背は藍玉ランユーよりは高いが、碧雲ビーユンよりは低い。


口調は丁寧ではあるが、どこか相手を皮肉ったような言い方になる。余計なひと言を言いがち。


背中まである茶色い髪。右側ひと房だけ三つ編みにしていて、他は背中に垂らしている。黒く塗った爪が特徴的。

白い道袍の上に若草色の衣を纏っている。武器は扇子と符。鬼でありながら法力を使える。


髪の色/茶色 瞳の色/翡翠色


◆◆~魔界編~◆◆


紅黑鳴ホンヘイミン・・・大王。藍玉ランユーの父。三十代くらいの見た目。凛々しく端正な顔立ち。艶やかな長い黒髪はそのまま背中に垂らしている。漆黒を纏い、銀の装飾品を身に付けている。厳格さがわかる低い声。すべての者を従わせるような、玲瓏さを帯びた赤い眼。


玖朧ジゥロン・・・第一皇子。見た目は二十代後半くらいの青年の姿。鋭い赤い眼と冷淡そうな顔つきが特徴的。長い黒髪は上の方だけ頭の上で纏めて銀の装飾が付いた冠で括っており、あとは背中に垂らしている。白い衣の上に漆黒の羽織。赤い瞳。魔王候補第一位。秀麗で聡明そうな面立ちで、すべてにおいて完璧な、まさにお手本のような存在。


憂青ヨウチン・・・第二皇子。白い衣の上に薄青の羽織。二十代前半くらいの青年の姿。常に不機嫌そうで愛想が悪い。その冷笑は子供が逃げ出すほどらしい。黒髪を頭の天辺で括っており、玖朧ジゥロンよりは少しだけ背が低く細身で、武芸よりは術に長けている。人形のように整った美しい顔。青い瞳は氷のようで、冷たいという印象しかない。


緑葉リュイェ・・・第三皇子。全体的には短いが前髪だけ長く、左眼が隠れているのが特徴的。薄緑色の眼。白い衣の上に薄緑色の羽織。雰囲気的にとても陰鬱で、暗い印象しかない。梓楽ズーラに続いて残忍な性格で、執拗に陰湿な殺し方をする。少し猫背気味で、日々自身の趣味である研究に勤しんでいる。他の兄たちに比べて容姿は劣る。


梓楽ズーラ・・・第四皇子。白い衣の上に漆黒の羽織。赤い瞳。魔王候補第二位。長い黒髪を緩く三つ編みにして背中に垂らしており、憂青ヨウチンよりも若く見える容貌だが、その終始ひとを馬鹿にしたような話し方が鼻に付く。狂気を秘めた妖艶で美しい顔立ちの、二十代くらいの青年の見た目。七人の皇子たちの中で随一の、問題児。その実力は計り知れず、彼の真意を知る者はいない。


桃李タオリー・・・第五皇子。十八歳くらいの見目麗しい青年。白い衣の上に薄桃色の羽織。長い薄茶色の髪は上の方だけ銀の冠で括って、それ以外は背中に垂らしている。琥珀色の目の端には紅が飾られていて、細身で美しい女性のようにも見える。誰にでも優しく接し、常に穏やか。母親が魔族と人間の混血で、人間の血が混ざってるため、七人の中でも魔力は劣る。人間に対して好意的な態度。藍玉ランユーの理解者でもある。


黄夏ファンシァ・・・第六皇子。白い衣の上に淡黄の羽織。十代前半の少年のような見た目。可愛らしいが生意気そうな顔をしており、背も藍玉ランユーより少し低い。自分が気に食わない者に対しては、皮肉っているような話し方をする。金色の大きな瞳。綺麗に切り揃えられた肩までの長さの髪の毛はそのままで、右側の耳だけ出しており、その耳に飾られている金の環の耳飾りが、余計に目立つ。


夜鈴イーリン・・・藍玉ランユーの母。人間と魔族の混血。少し先の方に癖のある艶やかな黒髪。小さな紅の玉が付いた耳飾り。薄茶色の大きな瞳。黒い上質な羽織を肩に掛けており、紅色の上衣下裳が鮮やか。美しいというよりは可愛らしい、幼さの残った童顔。黑蝶ヘイディェ殿の主で、第三妃嬪ひひん


◆◆◆◆


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