第8話飲酒実況中継

仕事を終わらせ、今池の「鶏のちから」なる割烹居酒屋にいる。

今日はにぎやかだったが、カウンター席がチラホラと空いていたので、カウンターに座り、おば(クジラの皮下脂肪)と、メバルの煮付けをツマミに、赤星を飲んでいる。

今は、2本目だ。

オッサンだから、瓶ビールは2本が限度。

ウイスキーを飲もうと思う。

今日の客は、殆どがサラリーマン。まだ、16時だぞ!働けよ!

僕は15時までの仕事だから、問題ないがあんたら仕事中に飲んでんの?

僕も団体職員時代は、夜中の2時くらいに入港する船の仕事の時は、書類を作り終わっていたら、酒を飲んでいたが。

今、この店で通称「団子」を注文して、配膳された。

名古屋コーチンのハンバーグである。

これに、デミグラスソースが掛かっているが、一味を振ると美味しい。


隣のサラリーマン3人組がお愛想した。

13580円らしい。一体何を食べたらそんな値段になるのか?

僕はハイボールを注文した。

この店のウイスキーは、ブラックニッカだ。

まだ、赤星が二口位残っているので、これを飲み干してから、団子をハイボールで楽しみたい。

発見だ!

ここのウイスキーが、ブラックニッカとは。いつもは、トリスを飲んでいるが、その前はブラックニッカだった。どっちも美味しい。

ハイボールは角が1番美味しい。

カウンターの端に座る、真珠のネックレスをしたオバサンは、いきなり日本酒のぬる燗2合と、串盛りを注文して、静かに、にこやかに飲んでいる。

日本酒2合は750円だ。

多分、金持ちのマダムであろう。

飲みながらの人間観察は面白い。

かく言う僕も、もの好きなものだ。話す相手はいない。店員とたまに話す位だ。

マダムは、更に冷酒を注文しホルモン焼きを追加注文した。


こ、このババア、プロだな?瓶ビールは2本で腹一杯と言う、中年オッサンは、更に更年期のババアに負けると言うのか?

今、ハイボールを飲んだ。殆ど水では無いか!

しかし、この店はこよなく愛する居酒屋。

杯を重ねて、酔っ払ってやろうじゃないか?

酔うにつれて、サラリーマンの声がでかくなる。座敷室からは、赤ちゃんの泣き声が。

居酒屋の子供の泣き声は、興冷めしてしまう。

あんまり、ハイボールが美味しくない。何故だ? 

今、下足の味噌和えとレモンチューハイを注文した。

さぁて、実況中継はここまで。

「星降る街で」の最新版に書きたいと思います。

では。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る