別館サブカル

第2話 あはれ！名作くん

『季節のない街』を語ってないって？

5話までしか観てないんだよ、語ったら失礼だろ。こちとら溢れそうな想い抑えとるんじゃ(逆ギレより理不尽な何か)。

Eテレの子どもも楽しめる大人になりきれなかった大人向け番組、ビットワールド(最近はガクンとターゲットの年齢層が下がった気がしてならない。悲しい)の大トリを務めていた約５分のショートアニメ『あはれ！名作くん』。

『秘密結社鷹の爪』の後任という重い期待を背負う中(『秘密結社鷹の爪』も大好きなのでまたたぶん語る)、見事にその役目を果たしてみせた。Eテレでの放送が終わった現在、『あはれ！名作くん』公式YouTubeで観ることができる。

『あはれ！名作くん』の強みとは笑いの多重構造だと思う。

デザイン、声、動き、単純で瞬間的な笑いが一層目。

フリとオチ、伏線回収、５分間という短い時間にはめ込まれた上質な笑いが二層目。

そこから先は多種多様な底なし沼だ。

・題材になった名作を好きな人

・普段からサブカルに精通している人

こんな人たちを満足させる小ネタの数々。

・中の人

謎に声優陣が豪華である『あはれ！名作くん』(小野賢章さん、江口拓也さん、花江夏樹さんなど…)。

中の人ネタが最高なんだ。

「闇の名作マージャン」

雨女先生と鬼教師シリーズ

「１００万いいねされた猫」

「ファイナルバトル！生徒会選挙」

などなど…

今上げたのはレギュラーメンバーだけで、ゲスト出演やコラボはネタ祭り。

そしてこの沼、二層目を全く気づかなくても楽しめる完璧なバランス。

歳を重ねるごとに新たな面白さを味わえるスルメ。

『あはれ！名作くん』は小1の弟からアラフィフの母まで楽しめる名作である。

今回紹介した強み以外にもキャラクター同士の関係性、舞台設定などたくさんの魅力があるがそれはまた別で書くつもりだ。

最後に、炎上した件についてだが、私はその人とその人が起こしたこと、その人が作った作品などを分けて考える主義の人間である。

だから炎上した回の発言、対応、飛び火について過剰な擁護または非難はしない。自分の倫理観に基づき白か黒かではなく、どのポイントがいけないのかを判断している。