第三十七話 あと一歩

じゃんけんぽん、と階段の帰り道でミナくんと遊ぶ。

ぱいなつぷる

ちょこれぇと

ぐりこ

なかなか追いつかないミナくん。

「追いついたらキスしてあげる」

って揶揄ってやったらグーで勝ったミナくん。

3歩だから追いつかないわ。

「グリコーゲン!」

残念、惜しい!あと一歩でした。

でも上からキスしてあげた。


※※※

「もぉ、揶揄ったなぁー!」

膨れっ面のミナくんが見上げてる。買い物袋持ってジタバタ。

可愛いんだから。


「てかなによ、グリコーゲンって」

「だって勝ってもグーだけだから追いつかないよっ」

ふふふ……。

まだまだじゃんけんは続けて私はまだ先に進む。

そしてまたグーで、勝ったミナくんは

「ぐっちょぐちょにしてやる、今夜!」

とすごい剣幕で追いかけてきた。でも段数無視して……あ、またあと一歩……。


そしてチューして見上げてる。

あ、わざと一歩……?


「はいはい」

とチューした。ミナくん嬉しそう。


「そろそろこんな遊びしないで帰りましょ」

「うん」

「だって……今夜グッチョグチョにしてくれるんでしょ」

「あっ……」

ミナくん、顔真っ赤にしちゃった。

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