短編ホラー

消えた友人

美咲は心配していた。親友の莉緒が一週間も学校を欠席していたのだ。莉緒は元気な性格で、病気で休むことなど考えられなかった。放課後、美咲は莉緒の家を訪れることに決めた。

莉緒の家は町のはずれにあり、古びた一軒家だった。家の中は静かで、莉緒の部屋のドアを開けると、机の上に一枚の絵が置かれていた。絵には、深い森の中で後ろを振り返る莉緒の姿と、その背後にぼんやりとした黒い影が描かれていた。

美咲は絵を手に取り、詳しく見つめた。その時、彼女の背後から「それ、見ないで…」という莉緒の声が聞こえた。驚いて振り返ると、莉緒が立っていた。

「莉緒！どこにいたの？」美咲は安堵の声で言った。しかし、莉緒の顔は青白く、彼女の瞳は虚ろだった。

「あの森に行ってはいけない…」莉緒は震える声で言った。

美咲は莉緒の言葉に驚き、彼女に何があったのかを尋ねた。しかし、莉緒は何も答えず、ただ絵を指差した。

美咲はその夜、夢の中でその森を歩いていた。森の中は霧に包まれ、どこまでも続く木々の間を歩いていると、遠くで莉緒の声が聞こえた。

「助けて…」

美咲は声の方向へと駆け寄った。すると、彼女の前には大きな古井戸が現れた。井戸の中からは莉緒の泣き声が聞こえてきた。

美咲は井戸の中を覗き込むと、莉緒が井戸の底で手を伸ばしていた。美咲は莉緒を助けようと手を伸ばしたが、その時、黒い影が美咲の足を引っ張った。

目を覚ますと、美咲は自分の部屋にいた。しかし、彼女の足元には、莉緒が描いた絵が落ちていた。

翌日、美咲はその森を訪れることを決意した。森の中は静かで、美咲は莉緒の絵に描かれていた場所を探し始めた。やがて、彼女はその古井戸を見つけた。

井戸の中を覗き込むと、莉緒の姿は見当たらなかった。しかし、井戸の底には莉緒の絵が落ちていた。美咲は絵を手に取り、詳しく見つめた。すると、絵の中の莉緒が美咲を見つめていた。

美咲は驚き、絵を放り投げた。その時、彼女の背後から「助けて…」という莉緒の声が聞こえた。

美咲は振り返ると、莉緒が立っていた。しかし、彼女の顔は青白く、瞳は虚ろだった。

「あの森に行ってはいけない…」莉緒は再びその言葉を繰り返した。

美咲は莉緒の言葉に驚き、彼女を抱きしめた。しかし、莉緒の体は冷たく、彼女の瞳は虚ろだった。

美咲は莉緒を家に連れ帰り、彼女の家族に話をした。しかし、莉緒の家族は彼女のことを知らなかった。美咲は驚き、莉緒の部屋に行ってみると、彼女の絵が机の上に置かれていた。

絵には、深い森の中で後ろを振り返る莉緒の姿と、その背後にぼんやりとした黒い影が描かれていた。

美咲は絵を手に取り、詳しく見つめた。その時、彼女の背後から「助けて…」という莉緒の声が聞こえた。