第38話 『ヒトクイ植物』
ある日、ぼくは職場にいたが、身体を痛烈な痛みが襲ってきた。
そこで、病院にいったわけだ。
すると、かつて、高校や合唱団の先生だった方が、医師をしていたのである。
『はあ、やましんくん、これは、身体の中に何か入ってるね。引っ張りだそう。』
先生は、ぼくの右足に穴を空け、そこから、なにかを引きずりだそうとしていた。
『いたいた。よし、だせるぞ。ほらほら。でてきたあ。』
『なんですか?』
見たいような見たくないようなだが、先生は容赦なく目の前に出してきた。
ながい、植物みたいなものである。
『たぶん、どくだみ草の一種ではないかな。きけんなやつだ。きみ、なにか、最近これに触れるような作業しなかったかい?』
『さあ、職場の古い倉庫を片付けましたが。』
『それだな。』
『ぜんぶ、抜けたんですか?』
『さあてなあ。ま、様子見だな。』
『そりゃ、労災では?』
すると、いつのまにか来ていた、先生の上司であるドクターが言った。
『労災にはならないね。』
それから、しばらくほっとかれたが、ふとベッドをみれば、そこらじゅうに、怪しい草が、いっぱい繁ってきているではないかあ!
『あ、あ、あ、ちょっと来てくださあい。』
看護士さんがやって来た。
『こ、これ!』
『あら。草だらけね。はいはい。ばりばりばり。』
看護士さんは、草を破り捨てて、ぼくのベッドをどこかに移動させて行く。
『あの、連れてきてくれた友人は?』
『さあてなあ。何処に行ったのかなあ。あの部屋かなあ?』
とか言いながら、ぼくは、なんだか暗い空間に連れて行かれるのであった。
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あまり、意味は良くわかりませんけど、なんとも怪しい雰囲気のホラーということであります。
ながく、身体の中にステントをいれていたりとか(いまは抜きましたが……)、まあ、いろいろとあったからね。
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