めっちゃ良かったです！！心中最高や〜〜〜！！何回も読み返しています。　

一人で背負ってきて疲れた兄と、兄に押し付けた後ろめたさを感じている弟が、共に死ぬことでそれぞれ解放される……完璧な心中で、最高です。

兄から弟への「一緒に死んでくれよ」という言葉、これだけでも衝撃ですが、読み進めると、一度は弟を逃がしておきながら最後の最後で呼び戻してしまったのだなと分かり、ドキリとしました。お兄さん、やはり一人ではさみしかったのでしょうか？
でも、弟のためらいを見てきっと、自分一人で死ぬ的なこと言おうとしたんでしょうね。つくづく優しい人で、悲しくなります。でも弟がちゃんと殺してくれたので、兄と一緒に安心しました。
あと、お兄さんの翳りがある雰囲気がすごい好みです。死人のように疲れきって顔色は悪い、でも目は美しく澄んでいる……。もう死ぬことを決めてしまって、普通から外れてもう戻ってこないだろう恐ろしさ、理解の外の美しさが感じられて最高〜です！

一方の弟は、もう兄を一人にしたくないからついて行くけど普通に死ぬのは怖い。兄との対比が印象的です。
弟は最後、兄にお前は死ななくていいとか言われたらまた許された気になってしまうから聞く前に、ということですよね……ここの慌てぶり、残酷に丁寧な殺害の描写、すごく引き込まれました。「今度はちゃんと」が切ない。

本当に良かったです！悲しいけれど美しく、この兄弟はこうして心中するしかないというお話の完璧さ……素晴らしいものを読ませていただきました。ありがとうございます。