不当な後継者

 意識が戻って赤子の泣き声を聞いたとき、フィアはなぜその子が自分の腕の中にいるのか、理解できなかった。


「この子は?」とフィアが問えば、「俺たちの子どもだ」とテオドールが答える。


 後に赤子はノイン、とテオドールによって名付けられた。自身の後継者として。

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