三題話「釣り」「「フルーツ」「雑誌」三篇
あめはしつつじ
美味い、然るに、馬鹿になる。
釣りおとり、景品表示法違反。
雑誌の終わりの方に、
こんな広告があった。
これで、あなたも、アダムとイブに。
釣られるのも一興と、注文した。
こういった商品は、価格も安いし。
届いた果物は、
林檎と無花果の中間のような形。
見たことのない果物のため、
念の為、毒性がないか、
パッチテストで調べる。
少量を切り取り、
二の腕の皮膚の薄いところに、
擦り付ける。
葡萄の匂いがした。
十五分ほど経った。
皮膚に腫れは見られず。
水で良く洗い流す。
今度は少量、唇に塗りつける。
十五分後異常なし。水洗。
同様に、今度は少量を舌に塗る。
甘い。うまい。
ほんの少し、飲み込んでしまった。
一分たった。
私は、食べたい衝動を抑えきれなかった。
別に、ここまでやったから大丈夫だろう。
一口、かじった。
味は、林ご? いちじく? ぶど?
うま、うま。
けだものにするくだもの。
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