第3話

はぁー、見つけてしまった。


財布が落ちている。


見つけてしまったなぁ。最悪だわ。


ーーーー


届けたのはいいけどこれだけで疲れた。あと人助けってやっぱり時間が取られる。


俺ってこんなこともめんどくさいと思うから、嫌われるんだよなぁ。


ーーーー


時間は減ってしまったが、図書館に来る。


「辞めてください!」


「いいじゃん」




うわぁ、キモい。後輩の子に向かって話しかけまくっている。後輩の子は見るからに嫌そうな顔をしている。学校で、しかも図書館でするなよ。


録音して


「いいじゃん、人は居ないんだし、俺うまいよ」


「辞めてください、私は本当にそう言うの興味なくて、」


はぁー、とりあえず教員に連絡して、カシャと写真を撮る。


「おい、何やってるんだ?」


「・・・っ!」


「あー、優じゃんどうしたんだよ。何か文句あるのか?」


「いや、お楽しみのところ悪いけど、ここ図書館だそ。」


「はぁー、そんなの関係ねぇよ。つかお前とこの子しか居ないだろう。」


この子、やっぱり名前も知らないのか、


「いや、俺がいるじゃないか、辞めろよ。こんな所で」


「ん?ぁ口答えするのか?」


「同学年だそ。俺たち、」


「はぁ、そうやって空気読めないから、友達居ないんだよ」


「そうだね。友達居ないね。だから、ここは俺のテリトリーだ。ナンパは辞めろ」


「ナンパじゃねぇよ。あと恥ずかしくないのか?ヒーロー気取りかアニメの見過ぎじゃないのか?」


「そうだね。アニメ見てまくってるよ。ヒーローだよ。俺は少なくとも図書館の」


「キモい、お前マジで」


「そうだね。キモキモだねぇー」


「お前、マジで、頭おかしいだろう。」


「うん、否定しないよ」


とこんなやりとりをしていると、教師が自分やって来た。男は否定したが、しっかり内容を録音して、俺の暴言と女の子の辞めてと言う言葉も残してあるから、直ぐにこっちの言葉が正しいと判断された。

後輩の子に感謝された。久しぶりだなぁ。感謝されたのは、


お礼したいって言ってたけど、俺は学校で嫌われてるから、とりあえず話しかけないように、頼んでおいた。

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