葉の先から枯れていくように

夏から秋にかけて


葉の先から枯れていくように


私も、手足から心にかけて冷たくなる


誇らしげな夏はとうに過ぎ去り


気が付けば、惨めな秋に取り囲まれていた


海のように広い心で私を包んでくれて


快晴の空のようにいつも明るくて


新緑のような無邪気さを兼ね備えた


夏としか思えない


そんなあなたが


秋のような涼しい顔をして


遠くに冬を思わせるように


底に冷たさをまとわせて


夏の終わりを告げた


ぐにゃりと視界は歪み


蜃気楼の真っ只中にいるようだった


皮肉にも強烈な夏を感じてしまい


私はもう逃れることができないのだと知った


秋口の街角にとても似合うように


私は一人さびしく泣いた


秋はとても短い


開幕した途端に、エンドロールが流れる


今が冬だったのならば


春を夢見て、雪風に耐えることができたのに


大丈夫、季節は巡るもの


きっと、春はまた来るわ


けれども


季節の始まりは


本当に、春なのかな

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