【考察:国際情勢】日本が「イスラエルを全面的に支持」する立場に立てない理由。──『力による一方的な現状変更』をイスラエルがしてしまうことになる──

──『予測は多ければ多いほどいい。百個予想を立てて一個当たれば自分は頭が良いと陶酔できる。残りの九十九個を外したことは忘れているほどの馬鹿なのに。』──

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 私は国際情勢専門家でもなんでもありません。ただの一市民の考察ないしは考えとして流し読みしていただければ幸いです。

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 2023年10月10日(火)。21時06分。眼の日。


 冒頭言はあれですね。「嘘は百回吐けば本当になる」という嘘のような名言を残したアドルフ・ヒトラーっぽいですね。ぽいだけです。アドルフ・ヒトラーを尊敬しているとかそういう話でもありません。ただの言葉遊びでしょう。


 ぽいだけです。


 こんにちは。井上和音です。


 ハマスがイスラエル内の組織だと勘違いしていたほどに、パレスチナ問題には疎かったです。あれだけ「イスラム原理主義ハマス」と子供の頃からニュースで聞いていたのに。お前は本当に世界史を勉強したのかと疑いたくなるほどに忘れていました。


 ハマスは公安調査庁によるとテロ組織らしいです。危険な組織として考えておけば日本の考え方と離れることは無いでしょう。『公安調査庁 ハマス(HAMAS)

Harakat al- Muqawamaal-Islamiya』 (https://www.moj.go.jp/psia/ITH/organizations/ME_N-africa/HAMAS.html)


 はい。ガザ地区を支配するイスラム過激派と言えばいいのでしょうか。何か、ツイッター上では「ハマスは最強の組織」と言っている方がいましたが、おそらくパレスチナの飛び地であるガザ地区を実効支配していたことから、イスラエルの圧力にも屈しない組織として名高かったのでしょうか。


 恐らく、第四次中東戦争とかを生のニュースで見ていた世代の方々にとっては「ハマス、ヒズボラは米英に屈しない最強のイスラム過激派組織」とでも映っていたのかもしれません。ちなみにヒズボラという名前は私はインターネットで調べて初めて名前を知りました。世界史には出て来ませんね。言うなれば現代史ですかね。


 とかはいいとして。


 報道1930の情報を頼りに少し書いてみます。


 アメリカ、イギリス、イタリア、ドイツ、フランスは五か国の共同声明で「イスラエルを全面的に支持する」と声明を出したそうです。


 その前にそうですね。ここ三日ほどで起きたパレスチナ問題を簡単に書いておくと、ハマスがイスラエルを全方位から急襲したらしいです。ここ五十年で無かったほどの被害がイスラエル側には出ており、イスラエルは「全面戦争を宣言する」ということでガザ地区に向けてロケット弾を発射。陸上戦も考えており、国境線には軍事用自動車や戦車が配備されています。


 ここ五十年で無かった規模の急襲だったそうです。第四次中東戦争が1973年らしいので、第四次中東戦争以来の激しい戦闘ということらしいです。


 概要終わり。一度言ったことをもう一度書くと、アメリカ、イギリス、イタリア、ドイツ、フランスは五か国の共同声明で「イスラエルを全面的に支持する」と声明を出したそうです。


 G7のうちの五か国ですね。残りの二か国、カナダと日本はどうするのでしょうか。


 カナダは最近入った新参者なので、要はイスラエル問題とあんまり関係のない日本はどういった声明を出すのかが注目されます。


 岸田首相は「ただちに停戦を求める」という発言をしたそうです。イスラエルを全面的に支持するわけではないそうです。


 時間の問題なのかもしれませんが。


 自分のツイッターをちょっと引用します。


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G7の米独仏伊英が「イスラエル支持」を表明した一方で日本は「ただちに停戦を求める」と岸田さんが表明しているのはウクライナの初期と同じですね。


そのうち米英に促されて「イスラエル支持」に変わるのでしょう。


なぜか日本は自分で外交の立場を考えないのですね。不思議ですね。


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 とまあ。同じようなことを書いているわけですが、ここで書いているように日本政府が「イスラエル支持」になるのかは分かりません。ただの予測ですね。冒頭言で書いておきたかったのは「予測は書いてもいいけれど当たったからと言って自分が頭のいい人だと思わないでね井上さん」と言い聞かせたかったから書きました。


 多分外れるんじゃないの。


 「イスラエル支持」ではなくて「ハマスに最大限の強い言葉で批難する」とかの声明のほうが出そうな気がします。もしくは本当に「ただちに停戦を求める」で終わるのでしょうか。


 未来のことは分かりませんから。


 とは言え。ウクライナの時と日本の立場は似ているなあと感じました。最初はどっちつかず。だってウクライナとロシアの国境沿いって、日本からしたらめっちゃ遠いもん。侵攻当時にウクライナとロシアのどちらと国交が深かったかと言えば完全にロシアでしたし。ロシアは国連の常任理事国でしたし。常任理事国と言えば世界の正義みたいな雰囲気はありましたし。


 今もあるのかは分かりませんが。


 G7を『主要国首脳会議』にちゃっかり名前を変えたのって、機能していない国連に世界のリーダーシップを取って代わろうとしているとでも見ていいのでしょうか。ちゃっかりアジアでは日本だけが『主要国首脳会議』に入っています。G7広島サミットは日本では盛り上がりましたよ。


 とは言え。


 「こんにちは。年賀いやがらせです。やっと思い出してくださいましたので私の登場です。


 もしも欧米五か国、アメリカ、イギリス、イタリア、ドイツ、フランスと同じように『イスラエルを全面的に支持する』という立場を日本が取ってしまった場合、日本がウクライナ侵攻において、日本のウクライナ支援の論理的な基盤としていた『力による一方的な現状変更を許さない』という文言はどうなってしまうのでしょうか。


 例えば、イスラエルがハマスへの報復として軍事力でガザ地区を徹底的に破壊したのちに、ガザ地区そのものがイスラエルの実効支配に変わってしまったら、それってイスラエルによる『力による一方的な現状変更』と断定せざるを得ない事態になるのではないのでしょうか。


 ということは日本は米英と足並みを揃えて『イスラエルを全面的に支持する』と声明を発表することは出来なくなるということでしょうか。だから岸田首相も『ただちに停戦を求めます』とどっちつかずの発言しか出来ないのでしょうか。


 ここでG7多数派の『イスラエルを全面的に支持する』という立場を取ってしまったらウクライナでの立場との軽い矛盾が生じてしまいます。ということは言えて『イスラム原理主義組織ハマスに対して最大限の強い言葉で批難します』と声明を発表することしか出来ないのでしょうか。ということは更に言えばイスラエルに何らかの支援をするとかいう行動や政策も、日本という国の立場においては一切出来ないということでしょうか。お答えください」


 「ーでしょうか。ーでしょうか。ーでしょうか。」とでしょうか。ばっかりで質問のようになってしまったので最後にお答えくださいと付けてしまいました。「質問は一つまでとさせていただきます」と前置きがあった後の報道記者の前置きガン無視の連投質問のようになってしまいました。最近はちゃんと首相に対する質問が一個に留まっているように雰囲気が変わってきている気がしますが。


 ウクライナにおける立場も『力による一方的な現状変更を許さない』という論理的根拠に立っているのでありまして。これは日本が声明を出しているのはどう考えても中国に対する牽制けんせいの意味があると思います。あくまでウクライナを支援している裏側には中国への『海洋進出したり地図を書き換えて勝手に日本の尖閣諸島を中国のものにしないで』と言っているだけです。中国さんはちゃんと聞いているのでしょうか。効いているのでしょうか。


 そんな中国さんはパレスチナ問題においては「中国はどちらの国とも友好関係にあるので仲介役を果たそうか」とウクライナの問題と同じような立場に立っています。中国って中国以外の国に対しては中国以外は全て同じ国にしか見ていない感じがしますね。世界の真ん中。中華だもん。世界の中心にある華の国。他全部属国。属国という言い方は良くないかもしれませんが、他の国は全部同じ。中国以外みんな同じ。漢の時代と考え方があんまり変わっていないように感じます。流石は三千年の歴史というやつですね。漢倭奴国王かんわのなのくにのおうと変わりません。日本なんてたまたま高度経済成長を迎えて裕福になった、たかだか五十年くらいの歴史しか無いのでしょう。日本の繁栄なんて一瞬の夢ですよ。日本が中心になった世界は百年も保ちませんよ。中国は中華なのでこれからもドンと構えていつのまにやら世界の中心に返り咲くでしょう。歴史が違いますからね。いい夢見れましたね日本国民さん。そのうち中華である中国が国名を与えてあげましょう。光栄に思ってください。


 くらいの考えを中華思想を強く持っている方は考えているのかもしれません。強すぎる愛国主義者はどの国だろうといますからね。自由の国アメリカだろうと中国だろうと日本だろうと、どの国にもいますからね。


 さて。日本はパレスチナ問題でどう出るのでしょうか。「イスラエルを全面的に支持」する立場に立ってしまったらウクライナとの矛盾が生じます。欧米の圧力に負けるのか。日本との立場を断固として守るのか。国際情勢と日本の姿勢が面白くなってきました。


 面白がってはいけないのかもしれませんが。

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