天界神書〜最強の神、弟子と共に世界を変える〜
桃 璃香
序編
序-1〜最強の神、不測の事態を知る〜
「
青紫に染まった衣の袖がくしゃくしゃになっているが、それどころではない。
(早く、
ここは、
今ここは、
この宇宙での神の役目は、三界【神々の世界(
よく「
「...しかし...これは、どうしても...」
「主はそんなこと、気にするお方ではない」
(人間時代も合わせて、千六百年も一緒なんだぞ!!)
(何を今更...)
「うううう!! やってしまえ!!」
「
上空は、雲に覆われ辺りを暗くする。
そこに、巨大な青い閃光が描かれ、辺りの雲を照らしたかと思えば、一瞬にして巨大な建物に向かい、大地を揺さぶるほどの音を響かせる。
楼の上半分程はひびが入り、崩れようとしている。
(やってしまった...)
大きな破片が
その物が、
「うえ〜ん」
するとゴロゴロと次々に、崩れ落ちる。
「うえ〜ん。
ゴロッと落ちてきた一つを堺に、倒壊の雨は止んだ。
すると、崩れかけていた裂け目からまばゆい光が徐々に拡散し、雲をのけて光が増す。それをたどり周りの花々が咲き、穏やかで明るい空気に戻った。
すると、輝く神々しい光をまとった者が
星命は、ふっと胸を撫で下ろし、
「
眩しさが和らぎ、見えてきたのは、
「
(十年ほど未来までのすべての政策はしたはずだ。何に不備があったのだ)
「いったい、これはどうすればいいんですか〜」
「
「
「後で、他の神に直すよう手配しておく」
『気』とは、すべての生命の力となる目に見えない物質である。
「そなたが、ここまで派手にやるとは...それほど、状況が悪いということか...」
「詳しく教えてほしい」
すると、
「
それらが点滅しているということは、人々の没落を意味する。
(それについては、
「あの神器を何度も使いましたが、変わる様子はありませんでした」
「そこで
「ほう」
(はっ!! しまった...下界のことを見逃していた...)
「すまぬ、吾が見逃していたことがあった。その下界の詳しい様子を見せてくれ!! 今すぐ、
「承知いたしました」
すると、二神は煙のようなものをまとい、火矢が放たれた如く立ち去った。
==========
注釈(辞書を引けば出てくる語句)
楼殿: 高く造った殿舎。高い建物。
仙人:俗界を離れて山中に住み、不老不死で、 飛翔できるなどの神通力をもつといわれる人。
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