一夫多妻制の許されたこの社会で俺は銀髪少女に唯一無二の愛を貫く

東音

第一章 気付けば世の中は一夫多妻制の社会に…。

第?話 朝起きたら見知らぬ銀髪少女が俺の為に野菜スープを作っていました。

「ふわぁ〜…。あてっ。また頭いて…。」


ここ最近最悪の出来事が立て続けに起こり、飲み過ぎた日の翌日の朝。


目を覚まし、二日酔いに頭がガンガンする中、俺=石藤良二いしどうりょうじがゆっくり身を起こすと、キッチンの辺りから何やらいい匂いが漂って来た。


「??アレ?俺、何かテイクアウトでも買ってたっけ?」


不思議に思って、痛む頭を押さえつつ、向かってみると…。


????!!?


キッチンに見知らぬ銀髪少女が立っていて、俺は目が点になった。


「あ。良二さん、おはようございまぁす!」


三つ編みアレンジのあしらわれた長い銀髪に吸い込まれそうな大きな青い瞳。高級そうなワンピースにエプロンを着けたその清楚な美少女は、俺を見ると、嬉しそうに微笑んだ。


姿だけでなく、天使のように綺麗なソプラノボイスで挨拶され、俺は思わず挨拶を返していた。


「おはよう…?」


えっと、この子誰?何で家にいるの?何で俺の名前知ってるの?

頭の中は疑問でいっぱいだった。


「昨日はかなり飲まれていたようですけど、二日酔いとか大丈夫ですか?」


「あ、ああ…。少し頭は痛むけど、吐き気とかは大丈夫…。」


おい、何、普通に会話してんだ、俺?!


「そうですか。勝手に冷蔵庫を漁ってしまって、申し訳ないんですけど、残っていた野菜を使って、野菜スープを作ったのですが、食べれそうですか?」


彼女の立つキッチンのコンロ口には、小鍋にそれらしきものがコトコト煮られており、コンソメの美味しそうな匂いが、俺の鼻腔を擽った。


「あ、ああ…。悪いね。それじゃ、少し頂こうかな…。」


コラコラ、食欲に釣られて返事してんじゃねーよ!俺!


「はい!」


少女は幸せそうに目を細めると、そのスープをマグカップに入れてスプーンと一緒に渡してくれた。


「どうぞ?良二さん。」

「ありがとう…。あ、うめ〜…!」


そして、優しくも美味しいコンソメスープを一口啜ってから、俺は勇気を出して尋ねた。


「そ、それで…。君は一体誰だっけ?」


「…!!」


銀髪少女は、俺の言う事を反芻するよう綺麗な青い大きな瞳を見開くと、唇を尖らせた。


「良二さん、昨日の事、もしかして覚えていないんですか?」


「は、はい…。全く…。」


俺は、ダラダラと冷や汗を流した。


「私にあんな事を要求したのにっ…?良二さん、ひどいっ!」


あんな事を要求?俺、一体この美少女に何をしたんだ?!

涙目になる少女に俺は思い切り頭を下げた。


「本当にごめんっっ!お、俺、昨日君に何をしでかしてしまったのか教えてくれないか?」


「……。えっと…。…ました…。」

「え?」


銀髪少女は頬を染め、俯いてボソボソと何かを呟いたが、俺は語尾しか聞き取れず、聞き返すと…。







「おっぱい見せろって言いましたっっ!!!///」


!!!??||||






銀髪少女はヤケになったように大声でそう叫び、ただでさえ二日酔いの頭に、更にガーンと殴られたような衝撃が走った。


「う、うそ…だろ…?💥」


俺、この天使みたいに綺麗で清楚な女の子に、酔っ払ったセクハラ親父みたいな事、言ったの?


ショックのあまり俺はその場に跪いた。


「嘘じゃありません。」


「き、君…、年、いくつ…?」


「えっと…。あなたの10歳歳下です…。」

「っ…!!!💥💥」


縋るように聞くと、彼女から更に俺を打ちのめす答えが帰って来た。


「犯罪じゃねーか…。終わった…。何もかも…。」


俺はその場で項垂れ、後は彼女の断罪を待つしかなかった。


今までぱっとしない人生ではあったが、品行方正に、人に迷惑だけはかけないように生きてきたつもりだったのに、どうして俺は足を踏み外してしまったのか…。


あの、最悪の同窓会に出席したところから、歯車が狂い出した気がする…。









*あとがき*

読んで頂きましてありがとうございます✨✨

特殊な社会での大人のラブコメ(過去にNTR的な裏切られ経験有)を書いていきたい思いますが、法律関係にあまり詳しくないので、何か不備があればすみません💦


カクヨムコン参加の新作になりまして、規定字数に達するかぎりぎりですが、最後までエタらずに書くつもりでいますので、応援下さると嬉しいです。


投稿予定は以下のようになります。


12/1(金)〜12/8(金)毎日投稿

12/13(水)〜水、木、金の週三投稿


よろしくお願いしますm(__)m






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