5つ子異世界冒険記

はりまる

第1話

卒業旅行で海を船で渡っていた

不慮の事故(引火による爆発)で五人の子供が世を去った

本来であれば楽しい旅行になるはずが・・・

その事態を受け転生の神が憂い、五人の子供たちを転生させることにする

本当であれば一人一人違う世界に転生させなければいけないのだが、魂の結びつきが強く同じ世界への転生をせざるを得なかった。

五人一緒の異世界転生が始まろうとしていた


高校を卒業して、卒業旅行の終わりに船に乗った五人。

「いやー楽しかったねー!」と後頭部に両手を当て、ハツラツに叫ぶ雪枝

「なかなか珍しいからね、ねーさんがお金使ってもいいなんて」とちょっとダルそうな黄斗

「そうだねーせっかくお父さんとお母さんが残してくれたお金も多少はあるからね、3年後が待ち遠しい」と凜とした青葉

「高校卒業したらまたみんなでいこーね!」と人形を思わせる紗夜

「せっかくだから今度は海外に行ってみてもいいかもなぁ」と黄昏る赤也

これがこの世で最後の5つ子の言葉だった…


白い天井、白い壁、大きな椅子に誰か座っている・・・?

ここは一体どこだろう?

黄斗「兄ちゃんここはどこ?」

雪枝「不思議な場所だなぁ、うちら船に乗ってたよね」

青葉「意識が飛ぶ前に爆発音みたいなのが聞こえた気がするんだけど」

赤也「そうなると、もしかしてさ…」

紗夜「これってまさかの」

?『巷に噂の異世界転生ってやつだよ』

紗夜「だよねぇ…誰え?」

?『神様って言ったら信じるかな?』

青葉「この状況下で信じないって言う方が難しいと思いますが」

神『船で引火の爆発があってね、乗客全員即死。海外に行きたいってそこの子が言ってたから異世界転生もありかなって』

赤也「いや、確かに言ったけどさぁ。まさか死ぬなんて思わなかったし」

神『本当は一人ひとり違う世界に行ってもらう予定だったんだけどそこの子がみんなで行きたいって言ってたから全員同時に呼び出したってわけ』

雪枝「嬉しい提案だね、どんな世界に行けるの?」

神『お!なかなか乗り気だね、みんな大体驚いて黙っちゃうんだけど』

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