藤袴 花を繋ぎし 蝶を待つ
季語は藤袴、季節は秋。
テーマとなる昆虫はアサギマダラ(鱗翅目タテハチョウ科)。
フジバカマはキク科の植物で、秋の七草の一つであり、古くから和歌にも詠まれてきた花だ。かなり昔に中国から持ち込まれた外来種と考えられていたが、もともと日本に自生するものもあったという説もある。
同属にヒヨドリバナという種もあり、これらはアサギマダラの訪花植物として有名だ。
アサギマダラの方は、旅をするチョウとして知られる。
移動の研究のため、翅に採集データ等を書き込んで放し、移動先で再度捕獲されるのを期待する。
各地にそのための同好会のようなものもあり、小学生が見つけた場合などニュースになることもあるので、テレビで見たという人も多いのではないだろうか。
毎年夏の後半から秋にかけて、アサギマダラたちは日本列島を南下し、中国南部や台湾などに移動する。
アサギマダラは長い移動のエネルギーを蓄えるかのように、各地のフジバカマなどの花を訪れ、蜜を吸っていく。
こちらはよく調べられていて、マーキング場所から千数百㎞離れた場所で再捕獲された記録もある。
春には秋の渡りとは逆に、台湾や中国南部を出発点として日本列島を北上すると考えられてきた。しかし、それは誤りで南日本で越冬した個体が北上しているという説もある。
フジバカマやヒヨドリバナは咲いておらず、スナビキソウやスイゼンジナという植物の花を訪れるといわれているが、それが少ない。そのためか、マーキング個体の再捕獲例も少なく、ルートの解明も進んでいない。
春の渡りについては、まだデータが少なく、実態の解明はまだまだ先という感じである。
さて、今年2023年は、マーキングのためではなくカクヨムのネタのため写真撮影をするつもりで、フジバカマが植栽されているところに行ってみた。
が、例によって多忙のため後手に回ってしまったせいで、アサギマダラたちはすでに関西を通り抜けて四国や九州の方に行ってしまったようだ。
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