(5)
1時間しない内に、更にサイレンの音。
「状況、どう?」
同じ強化装甲服を着てるんで、一見すると見分けが付かない3人が到着したけど……腹部の個人マークで識別は……えっと……。
「あのさ、個人マーク変えなよ。同じのの色違いだと、暗い所じゃ識別しにくい」
ウチのチーム7人の内、4人は、昔の子供向けアニメに出てきた色以外はそっくりな恐竜「凶暴6姉弟」。
そして、やって来たのは、その内の3人の
更に今は夜中で、カメラと網膜投影モニタ越しに見てるんで補正さてるとは言え、人間の目は暗い所では明るい場所に比べて色の区別が困難になる。
「あ、そうだ。本題。警察署内ほぼ全部捜査したけど……生存者……無し」
アカリちゃんが、げんなりした声で答える。
一度に多数の「使い魔」を
「警察署内に結界とかが張られてる場所は無いの? 結界内に生き残ってる人が居ても気配を感知出来ない可能性が有るよ」
「無かった」
「そもそも、最近は、二四時間以上、警察署内に被疑者・参考人を拘束するは違法で、拘置所・留置所は第三者機関が警察署以外の場所で運営してる。あと、『呪いの品』系の危険な証拠は警察署とは別の場所で管理されてる。異能力者や『呪い』とかに対処する設備は、警察署内には、ほとんど不要の筈」
その声の主は……。
青地に銀色のプロテクター付のライダースーツ風の服。
右のこめかみに「鬼の角」を思わせる意匠が有るヘルメット。
地元の「正義の味方」の1人であるコードネーム「ピンガーラ」。
「鬼」系の変身能力者で、通常の「魔法」「超能力」が苦手とする物理現象を発生させる異能力……具体的には高圧電流の放電……を得意としている。
「ところで、それ、何?」
彼女は、両脇に段ボール箱を抱えていた。
「あたし達が使ってる地上用ドローン。その中でも一番汎用性が高いヤツ」
そう言って、彼女が箱の中から出したのは、ドローンと言うより、ヴェロキラプトル型の小型ロボットだった。
「こいつにサンプルを取って来らせる」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます