第115話

転入生が来た。

2人が男子生徒で1人が女生徒である。

男子生徒1人目は栖山すやまけん

筋肉ムキムキの男子生徒で、金剛副担任が「良い筋肉だ」とか言っている。

親の仕事の都合で転校して来たとのことである。

男子生徒2人目は夜魅やみ響二きょうじ

近隣の高校から転入だが特に理由が述べられる事は無かったが、近隣と言っても他県なので遠いと言えば遠い。

色々事情があるのかもしれないので詮索するのは失礼なのかもしれないな。

ニッコリと笑う顔が愛嬌がありイケメンなので挨拶の際に女子生徒が色めき立った。

女子生徒は音無おとなしみやこ

こちらも親の都合での転校とのことであるが、以前こちらの方に住んでいたとのことである。

長い黒髪に切れ長の目でとても美人さんで男子生徒がクラスに入ってくると同時に湧き立った。

これで今年のクラスメイトが全員揃ったこととなる。

転入生たちは転入早々の実力テストとなるが、お互い頑張ろうである。



1位 俺、天音、智

4位 紗姫

5位 音無

6位 清美



結果は転入生が上位に入って来た。

蛭田も9位、タツが16位、朱莉さん25位と言った感じで皆前回よりも少しだけ順位を上げたようである。

俺は格を上げてからは勉強も天音、智に負けていないと思うが、この2人は素でこの頭の良さである。

この2人がもし格を上げたらどうなるのだろうか?というか・・・俺以外も格って上がるのか・・・次の機会にでも神に確認してみるか。

ふと見ると音無さんもテスト結果の張り出されている掲示板を見ている。

俺が見ていることに気が付いたのだろうか?俺の方に近付いてきた。



「勉強できるのね」

「割とな」

「そう、茂武しげたけ紗姫さきに負けるなんてね、次は勝てるように頑張るわ」



彼女はそう言って去っていったが・・・

下の名前を呼び捨てされたがそんなに親しい訳でもないのに何故だろうか?

紗姫の方を見るが紗姫の方も首を捻っている。



「昔の知り合いとかじゃないの?」

「え~あんな美人なら覚えていると思うけどな~」

「美人なら覚えているって茂武らしいわね~」



智が聞いて来たので覚えが無いことを言うと俺らしいという・・・解せぬ。

それにしても、彼女の下の名前「京」か・・・人違いだと思うが・・・



「何か思い当たることでもあった?」

「いや、ちょっとな・・・」

「ふ~ん」



清美が聞いて来たが、あんな美人の女の子を忘れるとは思えないし、紗姫も知らない様であるが、俺と紗姫を知っている様な話し方だった。

紗姫にも聞いたが「知らない」と言う。

そうだよな~紗姫と俺はは小さい時からいつも一緒だったし、俺が知らないのに紗姫がし知ってる、紗姫が知らないのに俺が知っているって人間はほんの僅かである。

それほど何時も紗姫と一緒に行動していた。

引っかかるものはあるが、多分違うだろう。

今度、直接彼女に聞けば分かるだろう。

今回は音無さんに清美が抜かれ順位を落としたが、清美は気にしていない様である。

結果が悪い訳では無く自分よりも出来た人間がいた位の感覚の様であることが大きいのであろう。

そうこうしていると、タツと朱莉さんが近付いて来て俺たちの勉強会に参加したことが順位UPに繋がったと言ってお礼を言われた。

一緒に勉強しただけなので「タツたちの努力の結果だよ」と言っておいた。

5月にも中間テストがあるので「次のテストでは順位落とさない様に頑張らないとな」と言う次はもっと順位を上げると意気込んでいた。

ふと見ると蛭田が隅っこでガッポーズしていた。

DDを頼っていた時と今では感じるものが違うのかもしれないな、あの時は上位ですら地団太踏んでいたが今回は自分の努力の結果だ、十分喜んでいい結果だと思うぞ。


★~~~~~~★


「響二どうだった?」

「結果聞いちゃう?」

「それで?」

「何とか30位以内には入ったぞ、くけけけけ~」

「そうか、転校させて悪かったな」

「いや、問題無い」

「それは良かった」


★~~~~~~★


「ぐふふふふ~斐谷さんの代わりに忠野さんたちの見張りを用意しましたのでお知らせしておきますね~」

茂武モブを狙っているのか?」

「ぐふふふふ~そうですね~狙うと言うか・・・そう言えば言ってませんでしたっけ?」

「聞いてないな・・・」

「今言いましたし、斐谷さんの存在で気が付いていたんじゃないですか?ぐふふふふ~」



俺を見て面白い物でも見る様にご機嫌になる悪魔。

察してはいたが直接言われるのは多分これが初めてではないだろうか?

悪魔の機嫌が良い様ではあるが俺は最悪である。



「それで?どんな奴に頼んだんだ?」

「そうですね~偶々同じ学校に通う生徒さんにまたお願いしましたよ」

「は~ん、そうか・・・」

「あれ?ご興味おありですか?ぐふふふふ~でも誰かは秘密ですよ~」

「ああ、どうでもいいわ~」



本当に癇に障る悪魔である。

必要な情報を俺に言ったとでも言うように悪魔はこの場を去っていった。

こっちは斐谷のしていた仕事を割振るのに忙しいのにと思うが、悪魔に頼りこれ以上借りを作るのも怖い。

それに、悪魔に無能とでも思われたら・・・考えるだけでも怖い。

今日はレッドデビルとの繋ぎ役の者を連れて挨拶に行く予定である。

レッドカーペットが壊滅したのはやはりレッドデビルにとっては大きかったようである。

サキュバスの男を引き付ける吸引力は凄まじかった様で、相当の利益を上げていたようである。

また同じような嬢を紹介して欲しいと言われたが、あんな化け物をほいほいと紹介できるような事は無い。

「また居たら紹介しますね」とは言ったが悪魔にも「そう何度も用意できるような事は無いですよ」と言われたので多分限りなく無理だと思う。

レッドカーペットはそれ以外にも人気嬢を集めていたが、あの後は戻って来なかったようでそちらも打撃の様である。

気分は乗らないが動くこととした。

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