ニース
中学でも、ゆ~なっちといっしょだと思ってたら、うちは中学からニースで暮らすことになった。
パパは高校の美術の先生で、ニースの高校で教えることになったんだ。
それで、うちもニースに行く。
ゆ~なっちに言ったら、めっちゃさびしがってたけど、ニースの中学に行けるんだから、それはそれで良いのかも!って言ってくれた。
松山空港から、一回関空に行き、そこからパリ経由でニースへ行く。
松山空港に、ゆ~なっち、見送りに来てくれた!
ゆ~なっち、うちを優しく
ギュッ
と抱きしめて
「いってらっしゃい」
って言ってくれた。
うちも、ゆ~なっちのこと、優しく
ギュッ
と抱きしめて
「行ってきます」
って、ゆ~なっちに言う。
「別府温泉の修学旅行は、ゆ~なっちとの想い出いっぱいあるよ!ありがとう!温泉にもいっしょに入れたしね」
「うちもー!あやなっちと、また中学でもいろいろ想い出つくりたかったけど、ニースの中学に行けるなんて、なかなかないから、むこうでも、しっかりねっ!」
「うんっ!ありがとうー!」
「「バイバイ!またね!!」」
ハグして握手してハグして握手して、またハグして...それから、うちは飛行機に乗った。
ずっと、ゆ~なっちに手をふってた。
☆
ニースに到着。
家は、わりと海に近い。
めっちゃ良いとこ。
妹のくうりも喜んでる。
くうりはニースで小4になる。
ママ、パパ、うち、くうりでニースのレストランに行ってみた。
地中海の新鮮な魚介類いっぱい。
くうりは、お子さま用のメニューにして、それを食べて、めっちゃ喜んでる。
高台にみんなで登ってみたら、ニースの海や街
パアーーッ
と見えてきて、きれいだ。
海沿いを歩くと、スケボーやってたり、ドラムを弾いてたり、絵を描いたりしてる。
☆
部屋は、今までは、くうりといっしょの部屋だったけど、これからは別々の部屋になる。
うちの知らないあいだに、くうりは先に、ママに言って、ちっちゃな可愛い落ち着く部屋を確保してた。小4なのに。
うちは、まあまあ広くて、でもリビングとつながってるという、めっちゃオープンな部屋になってしまった。
うち中学生になるんだよーって思ったけど、ま、どっちもどっちだから、この部屋でいいか!って思った。
自分で部屋の配置を決める。机の位置や、本棚の位置など。
持ってきた本とかを並べる。
あとポスター貼ったり、フィギュア並べたり、うちの部屋らしく作った。
☆
トントンッ
くうりの部屋に入ってみた。
うわっ!くうりも可愛い部屋にしてるなーっ!
くうりの部屋は、ここだけ独立してるから、めっちゃ落ち着くんだよねー!
くうりのいない時に使っちゃお!って思ってたら
「あやなっち!なに、考えてるの?あやしい...」
って言われた。
「べつに、くうりの部屋をいない時に使うとかじゃないからね」
って余計なこと言ってしまった。
くうり、ジーッと、うちのこと見てる...
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