第149話 領地壊滅フラグ破壊
「南は滅ぼした。貴様の方はどうだ、デマキ?」
『東方面クリアしました。残存敵対勢力は北、西のみです。殲滅の遅延の理由としては西の敵対勢力は規模が大きく、北勢力には魔神器パンデモニウムが潜伏し、騎士たちを強化している可能性が高いことがあります』
「お前の魔力探知に反応しないと思っていたら、そういうことか。そういえばあいつは騎士を取り込むことで他の鎧に成り変わることができたな。お前は西に行って数の多い雑魚どもを始末出来次第、北に来い。俺は先に北に向かって、パンデモニウムごとゴミどもを潰す」
ーーー
『人の大事なものは積極的に潰しちゃうぞ♡』
突如、ヴィラン騎士団と相対していたアバド獣王国の鎧ーー魔神器パンデモニウムが擬態を解いて元の巨大な鎧の姿に戻ると味方の鎧を潰しながらヴィラン辺境伯領向けて走り始めた。
それはパンデモニウムがヴィランの魔力波が南の戦場から移動し始めたことを感知し、包囲殲滅が失敗したことを悟ったことで思い立った嫌がらせを旨とした領地破壊の試みだった。
『止まれええ!』
パンデモニウムの狙いを察した騎士団がヴィラン辺境伯領を死守するために必死に魔法で攻撃をするが、山のような巨体には梨の礫しかならず、パンデモニウムはそのまま身体強化魔法をかけながら加速していく。
『止まりませ〜ん♡』
パンデモニウムが強化状態で出せる最高速に至ると、騎士団を通過して、ヴィラン辺境伯領に向けて接近していく。
『潰しま〜』
『粗大ゴミが。俺の領地を汚すな』
辺境伯領にあと一歩で届くかといったところで、朱色の大槍がパンデモニウムを貫き、着弾の衝撃でその巨体を背後に転がす。
『イタ〜い♡ 私のキュートな顔がぐちゃぐちゃになっちゃいました♡ 許しませ〜ん♡』
顔面に刺さった大槍を引き抜くとパンデモニウムはむくりと立ち上がった。
ーーー
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