自衛隊失格、私が特殊部隊を去った理由

 伊藤祐靖著、『自衛隊失格、私が特殊部隊を去った理由』を読みました。


 この本は海上自衛隊の特殊部隊を創設した元特殊部隊員である伊藤祐靖さんによって書かれた本です。  


 昭和中期から平成初期にかけた伊藤祐靖さんの自伝と位置づけられる本と思っています。


 伊藤祐靖さんは本気で生きている人だと思いました。ここでいう本気とは一般人の本気とはかなり違います。伊藤祐靖さんは自衛隊に足かけ20年ほど居られました。最初の10年を領海外で敵から日本を守る戦闘艦で勤務し、その後、防衛大学校教官、イージス艦みょうこうでの能登半島沖不審船事件の経験を経て日本に特殊部隊が必要と感じられ、海の特殊部隊である、海上自衛隊特別警備隊を創設されました。


 本書は特殊部隊での壮絶な経験や伊藤祐靖氏の生き方、信念が濃厚に描かれています。


 自衛官だけではなく、一日本人として、知ったほうがいい、いや知らなければならない日本という国や自衛隊の矛盾などが描かれています。この本を読むまで、僕は日本に住んでいながら、日本という国を全然知らずに住んでいたなと思いました。本書は日本人の本性や性質、なども描かれていて、とても面白かったです。伊藤祐靖氏という特殊部隊や自衛隊で、極限まで己の生命の限界に挑戦された人が見た世界を本書を一度お読みになられて感じてほしいです。

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