読者がつきやすいジャンル 俺の書いた小説が全然読まれないんだが……

 最近、あるサイトで面白い投稿を見つけました。


「小説投稿サイトで書いているけれど、全然読まれない。上位の作品を読んだが、すごく話が単純だ。なんであんなのが上位なのか、ズルをしているのか?」


 こんな疑問を投げかけている方がいたのです。


 この質問に、以下のように回答している方が


「それだけ読みやすい文章で、話が分かりやすいからではないでしょうか?」


 このやり取りを見ていて、とても面白いなぁと思いました。


 小説投稿サイトでは、異世界ファンタジーや恋愛、BLなどのジャンルで読者がつきやすく、PV数が上がりやすい傾向があると一般的に言われています。


 また実用的なお話やアダルト系も読まれやすいです。


 小説投稿サイトで「読むほう専門の読者様」は日常生活の気分転換に読んでいる方が多いので、難しい心理描写や背景の説明にページ数を多く割くよりも、話がサクサク進んでいく、そして主人公がハッピーになっていく展開のほうが好まれやすいと言われています。


 難しい文章を書くよりも、読みやすい文章を書ける人のほうがランキングは上位にきやすいのだろうなと、人様の回答を読みながら思ったのでした。


 簡単で読みやすい文章を書く。


 これは簡単なようで、実は高度な技術なのかもしれません。


 難しい漢字にはルビをふるという単純作業もしていない私……


 おまえが言うなと怒られそうです……


 それと、最後はハッピーエンドな展開が好まれやすいようです。


 男性向けのラノベでも、女性向けのTL・BL小説でも、主人公が素敵な異性に溺愛されること。


 私は、BL作家の吉原理恵子先生の大ファンなのですが、吉原先生の作品に『銀の鎮魂歌』という作品があります。


 鎮魂歌をレクイエムとすんなり読んだ方は、きっと私のお友達!


 このお話の主人公は美貌の青少年キラ。


 キラは王に溺愛されるのですが、王はキラが女性と浮気していると勘違いして冷遇するようになります。


 周囲の家臣たちは王が女性と結婚することを望んでいたため、キラはその誤解を解くことなく死んでいき、王は女性と結婚するという悲しいストーリー。


 この小説は、今年に入って新装版で電子書籍にもなっているのですが、作者である吉原先生自身が「このご時世にこういう話をピックアップする徳間さん(徳間書店)っていろんな意味でチャレンジャーよね」とあとがきで独白されています。


「ふつうは、主人公がどんなに虐げられていても、あるいは攻様がどんなに悪辣非道でも、最後は誤解がとけて三倍増しの溺愛モードに一直線というのがBLの王道ですから。それなのに、どこまで行っても平行線ってありえないでしょ……と思われる方がいらっしゃるのではないかと」(吉原理恵子先生談)


 今の時代に悲恋はウケないと……


 私は、学生時代にこの小説を読んで、ハッピーエンドにならない展開にガーンとなったものの、切なく物悲しい雰囲気が個人的には真実味があって面白いと思ったのです。


 ただ今の時代、読者さんの多く(特にお若い世代の方)は悲恋は望んでいない方が多いのだと先生のあとがきを読みながら感じました。


 読んだあとにハッピーな気分を感じられること。


 そして、仕事や学校や育児のあとに気分転換で読む読者様のことを考えるのであれば、難解な表現は極力避けて、読みやすい文章にすること。


 恋愛小説なら、(そんなに都合よくいくわけないだろ! というくらいに)主人公がイケメンで優秀な男性に溺愛されるお話のほうがウケがいいのかもしれません。


 ファンタジーもどんどん主人公が成りあがっていくほうが好まれやすいのかも。


 最後は当然ハッピーエンド。


 心掛けたいですm(__)m


 その前に、私、最低限の文章力もないので頑張らねば……

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