大女優さん

舞台初日の前日、衣裳部屋で、明日の初日のための衣裳の製作をしていた。

そしたら

「あやなっち、〇〇〇〇さんから、楽屋に来るようにって」

って、衣裳部の先輩に言われた。


楽屋に行ってみたら、大女優さんに

「明日からの初日、よろしくお願いしますね」

って言われた。


「いえ、こちらこそ、よろしくお願いいたします」

って、めっちゃ舞い上がって、自分でも何を言ってるのか、わからなくなっていた。


舞台の女優さんにとっても、特に衣裳は大事で、だからこそ、衣裳担当のわたしにも、声をかけてくれたんやな~って思って、めっちゃ緊張した。


めっちゃ舞い上がって、めっちゃドキドキして、紅くなって、衣裳部屋に戻ったら、そんなわたしを見て先輩は、特に何も言わず、笑って、あたたかく見守ってくれていた。

先輩も、今のわたしの気持ちも、きっと、わかってるんやろな~って思った。

舞い上がりながら、衣裳部屋で、衣裳の製作の仕事を続けた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る