超短編

暁月

嘘つきには鏡を

今日はエイプリルフールだね。

1年で一日だけ嘘をついてもいい日!そう考える人が多いみたい。でもね?嘘で傷つく人もいるんだよ。


とあるお城にエイプリルフールを楽しみにしていた侍女がいたんだ。彼女は4月1日にとある嘘をついたんだ。その城にいる寵姫は顔を見せなかったものだから“とても醜い”と。だから寵姫は私以外には心をお許しにならないと噂をたてたんだ。

寵姫っていうのは王や王族にとても愛されていて、その術(すべ)と立場に合う対応を持ってるからこそ寵姫足り得るんだ。

もちろん、噂はその日のうちにお城を巡って、侍女は寵姫から直に面会の挨拶がきたんだ。


「あなたから見て私は醜いのですか?なら、寵姫足り得るよう、改善しなくてはなりません。もう一度聞きます。あなたから見て私はどのような点が醜いのですか?」

その場に王様もいたから侍女はとても慌てたんだ。

ただの嘘でそれが許されている日だから嘘をついたことを一生懸命説明したんだ。

そして、日付が変わる頃納得して貰えたんだ。

それから侍女は嘘をつくことはなくなったんだ。


嘘をつく時はその後、どうなるか?やもしくは誰が傷つくかきちんと考えて発言しようね。

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