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青田は3曲も歌ったという。
意外にも歌はうまいそうだ。
あこが驚いていた。
歌えませんとか言っておきながら得意だったわけか。
ただやっぱり女性陣は苦手のようで、男性と一緒にいて女性とは話そうとしなかったようだ。
だからなにか期待するような関わりはなく歌を褒められて満足して帰ったとのこと。
なみちゃんとも話さずにいたという。
なみちゃんは女性グループの真ん中に居て話す機会がなかったらしい。
満足したならいいけど、名波さんロスの埋め合わせになったかどうか。
青田にも聞いてみた。
「カラオケはどうだった。」
「はい。楽しかったです。」
「よかったな。歌ったのか。」
「はい。3曲歌わせていただきました。」
「歌は出来ないんじゃなかったか?」
「ジャズは出来ません。」
なるほどそういう意味でね。
「誰か気に入った子はいた?」
「わかりません。」少し考えてそう言った。
考えたってことはちょっとは気になった子がいるのだろうか。
「また行くか?」
「わかりません。」また間があった。
やはり誰か気になる子がいるのかもしれない。
「今度また飲み会があるかもしれない。その時はまた声をかける。」
「はい。わかりました。」
ほんとは僕はもう行く気はないのだけど、青田に何かきっかけが出来るのかもしれない。
誘われたら次も行ってみようか。
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