10
最後まで居た。
帰るのが惜しいぐらい楽しい時間になった。
イチローさんとオルトは子供のようにはしゃいでいた。
僕とモルトはお酒が飲めただけで満足していた。
女性陣も楽しかったみたいだ。
さて青田だ。
終始笑顔だったと思う。
だいぶ気持ちがほぐれたんだと思う。
並んでいる時青田がぼーと見ている目線の先を見たとき、
名波さん似の恰好をした女性が居てはっとしたことがあった。
まだ彼の中には名波さんを追い求めるような気持ちが残っているのだろう。
それは仕方がないことだ。
帰り道あこが青田に聞いた。
「どう楽しかったでしょ?」
「はい。ありがとうございます。」
楽しい時間を過ごせたことは間違いない。
こういった時間が大事なのだ。
「カチューシャ捨てないでね。」
「大切にします。」
まだ時間はかかるだろうけど一歩前進したはずだ。
「今日はありがとう。またお願いします。」とあさきちゃんがあこに向かって言う。
「いいですね。またお願いします。」とイチローさん。
「お願いします。」とオルト。
あさきちゃん組は、朝からずっと楽しそうだった。
公園とかでモデルの女性と一緒に居て写真を撮っているおじさんたちみたいだった。
隣にさきおが来た。
笑顔で僕を見る。
僕も笑顔を返す。
ほんとに楽しい一日だった。
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