エピソード56 鎮圧

現場へ向かう道中の車の中にて…




ガガッ…ピー…




オルガナ「あー…テスト。聞こえるかな?諸君。」




皆「はい、聞こえます。」




オルガナ「よし、任務内容だが…覚醒剤の使用で筋力などのリミッターが外れた、人ならざるものの排除だ。何か異議があるもの?」




するとサヤが口を開く。




サヤ「民間人の被害について知りたいです。民間人の命が最優先ですから。」




オルガナ「それについては…民間人も現場に残されている可能性が高い。射撃は民間人の避難が済んでからにしてくれ。それまではナイフ等で応戦を。」




レド「了解。現場までおよそ二分。」




揺れる車内は、空気がピリピリとはりつめている。




二分後、現場にたどり着いた。




サヤ「私が先頭行く。後に続いて。」




皆「了解。」




全員で現場に突入する。




サヤ「民間人を先に助ける!散るぞ!」




三人ずつぐらいに分かれて民間人への避難誘導や、防衛が始まった。




レド「早くあっちの方へ走るんだ!俺たちがいるから大丈夫だ!」




民間人「ありがとう…!」




まず子供を連れた三人組の避難が完了。




レド「三人逃がした!残りの数不明!」




ギャリー「わかった。こっちも避難完了!一人逃げたよ!」




「ナイス…こっちは標的が多くて動けない!応戦を頼む!」




民間人のすぐそばで若者たちが暴れている。




そこへ…




サヤ「私が体術で相手をする!その隙に行って!」




若者たちの中心部へ入り、挑発する。




サヤ「筋力のリミッター外れただけのヤンキーなんて敵じゃない!」




一斉にサヤの元へ若者が走ってくる。




三人で来た奴らには腹にストレート、続いてかかってきた者にムーンサルトキック。次々に若者をのしていく…




しかし…




サヤ「あまりにも数が多い…!民間人の避難はどう?」




レド「ほとんど避難が済んだぞ!射撃…ちょっと待て!」




レドの視界には、一人の子供が見えていた。それも若者に襲われかけている…




レド「子供がいる!俺が助けに…」




子供の方に走っていったレドだったが…その隙を若者は見逃さなかった。




腹に蹴りあげをくらってしまった。




レド「ぐはっっ…!ゲホッゴホッ…」




レド(痛みが強い…肋骨折れたか…?まずい、足手まといになる…!)




サヤ「レド!!」




レド「俺はいい!子供を頼む!」




ギャリー「子供はあたしに任せて!サヤはレドの救助に!」




すかさずレドのそばにいた若者を蹴り飛ばし、時間を稼ぐ。




サヤ「レド…大丈夫…?歩けそう?」




レド「うっ…一人じゃ無理そうだ…肋骨が逝った。」




サヤ「肩貸すよ。一旦引こう。私たちは一時退避する!サポート願う!」




皆「了解!」




全員でレドを守りながら若者に応戦していく。民間人の避難は完了したため、銃の使用許可がおりた。




サヤとレドは車に一時退避した…




サヤ「レドはここで待ってて!終わったら必ずくる!」




車を降りて、現場に戻る。




レドは医療班に応急処置を受け、車で任務の完了を待つ。




レド「歯がゆいな…っっ…痛…」




医療班「今は安静にしてて!任務は残りの皆がやる、信じて待つしかない!」




現場では、銃撃戦が始まっていた。




足を狙い、殺さないように加減する。




そして…




全員の若者が戦闘不能となった…




サヤ「鎮圧成功!繰り返す!鎮圧成功!確保しろ!」




若者たちを取り押さえ、現地の警察官に連行してもらう。




事件は終わった…




サヤたちは車に戻り、本部へと向かう。




レド「すまない…手間をかけさせたな…」




ギャリー「水臭いわよ。仲間なんだから当然。」




サヤ「肋骨以外に痛い箇所ある?」




会話を交わしながら皆は本部へと向かった…

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