初めまして。
この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。

一万字ほど拝読しました。
内容としては一話完結の連作ということで、読みやすさとテンポ感に優れていた印象です。ジャンルとしてはギャグ寄りのラノベでしょうか。下ネタや独白がおバカな主人公を演出しており、肝となる「選んだ選択肢が必ず正解する」というのも卓越した推理力ではなく、単なる都合の良い能力だったのはクスッとできる部分だと思います。テンポは非常に軽快なので、この手の作品を好む人には刺さる内容だったのではないかと。

気になった点としては一つ。
話がワンパターンだということです。舞台や人物、題材は各回で変えられていますが、本筋はどの話も同じでした。お約束を通り越して、まるでコピペを繰り返しているかのようです。「それが面白い」と受け取れる読者には良いのでしょうが、作品として考えた場合、求心力はかなり弱いです。「結局、どの話も同じなんじゃないか」と思われたら、先を読んでもらえません。特に本作は一話完結なので、類似する話を連発するのは悪手といえます。

いつも主人公の思惑通りに話が進むのではなく、「試合に勝って勝負に負けた」や「自分にとっては正解だったが、世間的には大失敗」などの捻りが加わると作品の面白味は増すかと思います。特に語の序盤は勝負所なので、持てる力を最大限に使って面白さを表現することを意識してみてください。下ネタとラッキースケベがあれば読者は満足する、と安直に考えないことが大切です。

最後に誤植の報告をしておきます。
第１話より抜粋：「あれば親不知が腫れて噛み合わせが悪くなり、」→あれ「は」
第2話より抜粋：「こらこら、人を見た目で判断力してはいけませんよ」→「力」は不要。

以上になります。
創作活動の一助となれば幸いです。