2019/06/18

家の中で嗅いだ外の空気の匂いは、

開放的なのに。

____幸せと憧憬、昔の記憶。


外で嗅いだ空気は、

閉鎖的で鬱屈とする。

____不安と憂鬱、今の記憶。


同じものであるはずの二つが違うのは、

私に原因がある?

____精神と要因、未来の記憶。


子供の戯れる声と、

外の空気中に多分に含まれた化学物質と、

肌を撫でる微風。


ヒト一人が知覚できる外界の情報は、

勝手に収集、

のちに記憶へと結びつけられた。


疲れるまで、ではなく。


時間が終わるまで、

期限が来たとしても

目一杯ギリギリまで遊ぶ子供がいた。


その子供は、

楽しいという感情を持っていた。


遊べる事に、だろうか?


その子供が大人となり、

子供の頃を思い出した時、

楽しいという感情は

幸せというものに変わっていた。


子供の頃は楽しい嬉しいこと

という認識だったが、

大人になった時には幸せだった

という認識になっている。


それは現在が不幸だから、ではない。


程々に幸せだろう。


では、何故、幸せだったと結論付けるのか?


過去と現在に経験の差があるからだ。


特別な日にケーキを食べる子供。

毎日ケーキを食べれる大人。

子供と大人の選択の幅。


つまり、

可能こそが人の幸福を左右する。


つまり、

不可能の自覚が相対的に人を不幸にさせる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る