第30話 再開

"僕の心臓は 太鼓でも 叩いているかのように ドンドンドンと 心臓を 奥から突き破る 勢いで鳴り響き


ユミさんに 会える喜びを 表していた......


まさか このタイミングで 会えるなんて...




海さんを 先頭に歩きながら 僕は胸を踊らせていた......


海さんが 突然立ち止まり


「リク......この先 もし......誰も 信じられなくなったとしたら......どうする?」


振り向いた 海さんは 少し悲しく見えた


急に そんな事 言われても......僕は なんて答えればいいのか


「よく分からないけど これまでも 普通じゃない事 たくさんあったけど...ユミさんがいてくれて 海さんやリョウさんがいてくれて 誰も信じないなんて......きっと その時は 何かあるんだと思う...だから僕は 皆を絶対に 信じる!」


それを 聞いて 海さんは


「リクらしいな......それでいい......」


どこか 照れくさいのか はにかんだ笑顔で答えた。


リョウさんも 僕の頭を ポンポンと 軽く叩き


「かわいいヤツめ」


って言いながら 抱きついてくるので 僕は 笑いながら


「リョウさん くっ くるしい 止めてくださいよー」


三人で ジャレあったのも 久しぶりで なんだか嬉しかった......。




三人で ジャレながら 歩くと 少し拓けた所に


テントが張ってあり その横に......ユミさんが...立っていた。


僕の体は 無意識に動き出し......ユミさんを抱きしめていた......


ユミさんは 何も言わず 僕に抱きしめられ


二人の短い時間流れ


ユミさんの 顔を見ると 涙が溢れ 止まらない


そんな僕に


「お前は 子供か......久しぶりだな...」


ユミさんの声 ユミさんの話し方 何も変わらない




嬉しくて嬉しくて......


僕は 初めて嬉しくても 涙がでるんだと知った。




ユミさんと 分かれて 行動する前は ユミさんの態度の変化に 腹が立ったけど やっぱり 僕は


ユミさんが 好きなんだと 改めて実感できた。




ユミさんたちも 街に人が居なく 敵に見つからないように 生活するには 山だと


海さんと山に入り 探してた途中らしい


あの罠は 海さんが 作った罠で ここには 人の気配はないらしい


少しガッカリしたけど 皆とまた一緒に 居られる事が 僕には 何よりだった。




夜は皆で これまでの 経過を話 この再開に乾杯の宴を 楽しんだ。"


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