水に似て、木の葉にも似て
一つの揺らめく影は
花びらのように舞う
その心を知るもの
流れる水 きらめき
さわぐ木の葉
いつか消え
常に焦がし
煙上げんや
誰が
指の間を抜ける
てのひらに握り砕ける
異なる 二つは一つに
重なる 一つは二面を
揺らめく影は 自らの火でつくる
一滴で死に
一瞬で殺す
毒は持たず
身の内から引き出すもの
水に似て 木の葉に似て
ゆらり ゆらり
影のばす 火
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