第6話 攻撃魔法とは....

「攻撃魔法にはいろいろな種類があるの」

「種類?」

俺はリンに攻撃魔法について説明されていた。

「例えば、遠距離型。魔法を飛ばして中距離から遠距離の敵に有効なの。他にも、さっきスズキがやってみせた魔力を込めたパンチ...."マジック・パンチ"っていうんだけどね、それは近距離型。近距離の敵に有効で、魔法のダメージと物理のダメージを与えられる」

「......"マジック・パンチ"って......俺のやったあれって魔法だったんだ...」

「まぁそうだね。ただ、無属性っていうだけだよ。いやまぁ、確かに無属性っていうのは唯一無二の性質を持ってるんだけど」

とリンは言った。その中で引っかかったことをリンに尋ねる。

「唯一無二の性質...?」

「なんだかわかる?」

と、リンは俺に聞いてきた。

「..............もしかして全属性に有効とか?」

「正解よ!」

「わーい」

「何よその反応は.....なんだか気持ち悪いわ」

とリンが少し引いたように俺を見てくる。

「少し喜んだだけで引かれるとか俺可哀想すぎん?」

「.......ゴホン。それで話を戻すけど」

あ、逃げた....。

「無属性は確かに全属性に有効なの。いうなら弱点がないの」

「火属性なら水属性に対してすこぶる弱いってのがないんだろ?」

と俺は聞く。

「そんな感じね。.....思ってたけどスズキって物事を簡単に説明したりするのが上手いわよね」

とリンに言われた。

「いやまぁ、難しいことを簡単なことにして理解するのは勉強の定石だからな。今まで勉強ぐらいしか取り柄がなかったからなぁ...」

「えぇ....すごく自然な形で悲しい話を盛り込むんじゃないわよ」

とリンに聞かれたが、なんのことか全くわからない。

「?」

「勉強ぐらいしか取り柄がなかったってやつよ......それってどうしてなの?」

とリンが聞いてきた。

「....俺について全くもって話してなかったな......。まぁ、俺が無能力だからって話だよ。そもそもFランクのやつが開花することはあってもAランクの能力が開花するやつは前例がないんだよ。だからきっと開花しても意味ねぇなって...」

「そんなのわからないじゃない」

「いやそうなんだよ。第一俺には妹がいるって言っただろ?」

「ええ。この前言われたわね」

「もし俺がFから開花してAになった場合、みんなが俺らを狙う可能性がある」

「そんなことあるの?」

「あるんだよ。Aを倒せたってだけでワンチャンAランクに上がる可能性があるからな。しかも、最悪家族を狙うとかいうクソ野郎もいる。だから俺は開花したくないんだよ。運動能力を鍛えたって......確かに無能力の中では運動神経いいけど、能力者の身体強化には勝てないし....そういうわけで、この世は勉強でしか無能力者は活躍できねぇなと思ってな」

「へぇ〜」

「てか話ズレすぎじゃねえか?」

「じゃあ、話を戻しましょうか」

「無属性の話だよな」

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