第15話「思える事」

そっと放った思い

海に揺られ

大海原を駆けていく

この地平線の先にある

そよぐ思いと出会い

波となってまた帰るまで


ただ美しい青を眺めていた


時に雨が降って

それも海に流れて行く

だから冷たい雨も

嫌いじゃなかった


傘を持たず

ずぶ濡れになって

でもなんか清々しくて

肩の重荷にが降りたようになれた


きっと雨が乾いた心を潤してくれるからだろう

そうして雨を蓄え

すさんだ現実を洗い流した


涙も今じゃメじゃないほど

ヒタヒタに濡れていて


悲しみも分からなくなるほど

海の一部になってる


でもそれは悪い意味じゃない

涙を流すほど

一生懸命に生きてるって事で


悲しみだけじゃないんだ

だから心配しないで


僕は僕で生きてる

そこに悲しみがあっても


悲しみを思える事は大切なんだ

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