顔占い(人相術)の中国古典(神異賦)のアレンジ日本語訳と占い解説の本

@seiryuu-2023

顔占い人相占いの中国原典「神異賦」の序文のアレンジ日本語訳です

この文章ぶんしょう顔占かおうらない(人相術にんそうじゅつ)の中国ちゅうごく古典こてんである(神異賦{しんいふ})の序文じょぶん日本語訳にほんごやくです


(この日本語訳にほんごやく人相にんそううらないの先生せんせいであるうらなかたからまなびましたわたし感覚かんかくでアレンジした日本語訳にほんごやくになります。

 ですので正統せいとう漢文かんぶん教科書きょうかしょのような文法的ぶんぽうてき正解せいかい目指めざした日本語訳にほんごやくではなくて、顔占かおうらな人相にんそううらないがどのようなものかよくごぞんじでないかたでも理解りかいしやすいように、できるだけくだいて現代げんだい日本人にほんじん感覚かんかくちかくなるような表現ひょうげんにいたしました、

 そのことをご理解りかいいただきましたうえでんでくださるとありがたいです)




神異賦しんいふ 有序じょのことば



五代之間ごだいのかんに 有聖人陳図南チントナンというせいじんあり)

むかし中国ちゅうごく五代ごだいばれた時代じだいがあり(西暦せいれき907~959ねん


その時代じだいに陳図南(チントナン)という名前なまえのとても優秀ゆうしゅう人物じんぶつがおられました。




(宋之太祖そうのたいそは 賜其號曰希夷キイのごうをたまう)

むかし中国ちゅうごくそうくに初代しょだい皇帝こうてい陳図南ちんとなん優秀ゆうしゅうさをとてもたか評価ひょうかして


かれ特別とくべつに「希夷(キイ)」というあたえました。




(師事麻衣マイにしじして 學修相術そうじゅつをがくしゅうする)

陳図南ちんとなん先生せんせいは、 「麻衣(マイ)」という名前なまえ仙人せんにん弟子でしになり、


かれのもとで顔占かおうらない(人相術にんそうじゅつ)をまなび、 顔占かおうらないの知識ちしき技術ぎじゅつ秘伝ひでんのすべてをぎました。




(論以冬深しんとうにさとすをもって 擁爐教之ろをようしてこれをおしふ)

麻衣仙人まいせんにん陳図南ちんとなん先生に、


いまは真冬でその中でも一番寒くて厳しい時期なのだけれども、


自分の住んでいる洞窟のなかで囲炉裏いろりにあたりながら


顔占いを教えてあげましょう、と言われました。




(希夷如期而往キイはきしてゆき 至崋山石室裡かざんのせきしつのうちにいたる)

陳図南希夷ちんとなんきい先生は、 麻衣仙人から顔占いを教わると心に決めて出発し


中国の五山のうちの一つ、華山かざん洞窟どうくつに行き、そこに入りました。




(下の一行は顔占いの本質を現す詩句です(この行は説明文です本文にありません)


(相有前定そうにはさきよりさだまるものあるが 世無豫知それをあらかじめしるひとはよになし)

「人や物の姿形にはそれの運命と宿命がすでに現れているのですが、


 そのことについて知っている人はほとんどいないのです」




(舜目重瞳しゅんのめはじゅうどうにして 遂禪譲獲尭位ぜんじょうされついにはぎょうのいをえる)

中国の神話時代の君主の舜(シュン)は目のひとみの中にさらに瞳が重なっている


「重瞳(じゅうどう)」という目をしていました。


彼はその人格、品格と行動を帝王の尭(ギョウ)に認められ信任を得ることができて


その後に帝位を譲られて帝王を継ぐことになりました


この相は民衆を統治する人相です。



(重耳駢脅じゅうじはへんきょうであり 果爲覇興晉基はをなしはたしてしんのもとをおこす)

中国の春秋しゅんじゅう時代のしん公子こうしの重耳(チョウジ)は、


胸のあばら骨に隙間すきまが無くて板のようなあばら骨だったそうです。


これを「駢脅(へんきょう)」と言うそうです。


彼は晋の国を再び立て直して君主となりました。


この相は武力を権力として人民を統治する相です。




(非神異以秘授しんいはかくすをもってさずくにあらざれば 豈塵凡能解推あにじんぼんのかいすいするはあたわず)

神異しんい(顔占い人相術の原典の呼び名のこと)」は


仙人から仙人へ隠しながら授けるという秘密の教え方をするために


俗世間に生きる人達がそれを理解することはできないでしょう。




(不以言語いうをもちいてかたらず)

(隠而授之ひそかにしてこれをさずける)

麻衣仙人は陳図南先生に神異しんいを教える時に、


人間の言葉で話して、語って教えたのではなく、


仙人のあいだでのみ通じて分かり合える方法を使い、


ひそかにして他者にはわからないように


陳図南先生に神異を教えて伝えました。




(發石室之丹書せきしつのたんしょをひらかば 莫忘吾道わがみちをわすることなし)

陳図南先生は顔占い人相術の秘伝ひでんの書である「神異賦(しんいふ)」を開いて読み返していると


麻衣仙人から顔占いを教えてもらいながら歩んできた日々の思い出が胸にこみあげてくるのです、


彼はそのことを忘れることなど決してありませんでした。




(剖神仙之古秘いにしへのしんせんのひめるをさきて 度與希夷きいをどよす)

麻衣仙人ははるか昔の伝説的な神仙達から伝わる秘密の教えを分け与えて


陳希夷ちんきい先生を世俗を超えて仙人のような境地にまで到達させたのでした。




(高山流水こうざんりゅうすい 知音少萬籟寂ちいんすくなくばんらいしずかなり)

麻衣仙人と陳希夷先生は師弟でしたが、お互いに気持ちが通じ合い


心から理解しあうことのできる親友との関係のようでもあり、それはとても静かで穏やかなものでした。


それはまるで春秋時代の琴の名手 伯牙はくがと親友の鍾子期しょうしきとの関係のようでした。


二人を訪ねてくる者もほとんどおらず、周囲の喧騒けんそうから遠く離れた静かな時間を過ごしていました。



(白雲深處はくうんふかきところ 松聲通一榻随しょうせいとおりいっとうしたがう)

陳希夷先生が麻衣仙人から顔占いを教わった所は


風に吹かれる松葉の音しかしないような高い山の中でした、


その山奥は常に白い雲でおおわれているようなところでもあり、まるで伝説の仙人のさとである白雲郷はくうんきょうのようでもありました。


陳希夷先生はその山奥の洞窟で寝起きをして麻衣仙人に付き随い顔占い人相術の秘伝をすべて受け継ぎました。




(志亘海内こころざしをかいだいにわたし 下掩人世したはじんせいをおおい)

思うことはこの顔占い人相術が広く国内にいきわたり、人の世界の隅々すみずみにまで及んでおおいつくし、


(望超雲外のぞみはうんがいをこえ 上合天機うえはてんきをごうする)

そしてこの思いが雲を突き抜けて遥か空の彼方、俗世の外にまで達して、 


この教えの本質が天地自然や森羅万象しんらばんしょうの働きやいとなみと同じであることを知っていただきたいのです。





(一覧無遺方知のこりなくいちらんせばまさにしる 神異賦不誣妄しんいふのぶもうにあらずを

神異賦しんいふを見落とがないように一通り目を通せば、


そこに書いてあることが、でたらめの作り事で人を騙すための嘘では無いということを知ることができると思います。




(千萬勿傳後學こうがくはせんばんつたうるなかれ 凡庸俗悪之子ぞくあくぼんようのこ)

(愼之哉これをつつしめよ 謹乎之これをつつしめ)

顔占い人相術を後から学んだ者や後進の学者に伝えておきますが、


神異賦を誰かに教え授けるときの注意があります。


それは世間一般の常識が無く社会のルールを守ることができないような人で、


しかも何の取りえも無いような人には教えてはいけません。


特に悪事を平気でするような人には絶対に教えてはなりません。


それについては厳しく注意して厳格に取り扱うようにしてください。




( 序文終わり )

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