第168話 ネスカの虐殺
元シャルパックの兵士が勝手に掠奪を始めてしまったが、今はヴァルガさんに任せて先にネスカ国の王宮を攻撃する。
マンジュウさんと強そうな馬には全身オリハルコンの防具を造って装備して貰ってる。
即死しなければ回復魔法でどうにでもなる。
なるべく薄く造ったけど少し重そうだ。
王宮に向かうまでに街や城壁があったけど、スルー出来る所はスルーして兵士や邪魔な壁は殺し破壊していく。
途中で何度かルーガ語の分かる市民に場所を聞きながら、最短でネスカの王宮を目指す。
王宮まで半日ぐらいで着いた。
馬とマンジュウさんにはオリハルコンの家の中で待機して貰う。
『多分大丈夫だと思うけど、何かあったら先に逃げてヴァルガさん達と合流して』
マンジュウさん
「分かりました、すみません足手纏いになるから待ってますね」
ネスカ国の王宮は、なかなか煌びやかな装飾がされている。
襲ってくる兵士は皆殺しにしていく。
王宮の中に入りルーガ語で降伏を求めながら奥に進んでいく。
中では火魔法は使わず、水魔法で兵士を氷漬けにして王宮は壊さないようにする。
高く売れそうな物が多そうなので、取引に使えそうだしね。
ここにある品物を渡したら、掠奪を止めた兵士は納得するかもしれない。
俺の強さを目の当たりにして、流石にネスカ国の貴族や将軍が交渉の為に話し掛けて来た。
俺は全面降伏して従う事、戦争する為に直ぐ他の国へ向かうので、食料の提供と後から来る部隊に従って移動の準備を始めるように、横柄な言葉使いで話した。
ネスカの王と親族は王宮を出て、安全な城へと逃げてしまっているらしい。
此処に残っている貴族や将軍が降伏しても王が残ってたら抵抗は無くならないよな。
どうしよう俺は次の国へ行きたいが、処理を後から来る山口さん達へ任せるには不安定な状況だな。
仕方ない、降伏してきた貴族と将軍で1番偉そうな人に王宮の後処理を任せて、俺は王が逃げた城へ攻める為にマンジュウさんと合流して移動する。
それから王が逃げた城を攻めて、城は落としたけど王はもう他の場所へ逃げていた。
逃げたであろう領地の場所を聞いて、また王を追う為に移動する。
何日か経った途中の道で、アイス国の騎兵が俺に報告を持って来た。
俺が落とした王宮に残っていたネスカ国の兵士が王宮に火を放って、物資や貴重品を持って逃げていったらしい。
俺が後処理を任せた貴族と将軍が首謀者だった。
彼等は兵士を纏めてアイス国に対して抵抗してるそうだ。
俺が戦闘の始まっている場所へ向かうと彼等は退却して、俺が居なくなるとまた襲ってくる。
ネスカの王も逃げてるだけじゃなく、敗残兵を纏めて俺が居ない場所では戦っているらしい。
マンジュウさん
「アイスさん、これじゃ埒が明かないですよ」
そうだよな、俺はモグラ叩きのような戦いを続けてる。
2週間もこんな状況が続いてたら、山口さんが俺と合流してきた。
山口さん
「お久しぶりですアイス王、状況は見ました、ネスカ国がゲリラ戦を始めて、アイス王の力だけでは鎮圧するまで数ヶ月はかかりそうです、彼等はより制圧が大変になる冬を待っているんでしょう」
『そうなんです街や城を制圧しても直ぐに逃げられて、別の場所が襲われてモグラ叩きで困っています』
山口さん
「秋の収穫が終わるまで待って、ネスカの市民を移動させようと思いましたが無理ですね」
「食料の確保を出来ないのは厳しいですが、畑も全て燃やして、街や城も全て破壊しましょう」
「アイス王も見たと思いますが、味方の元シャルパックの兵士が一部、離反して掠奪を再開しています」
「全てのネスカ国市民を従わせるのは無理です」
開放した奴隷や助けた日本人、従う姿勢を取ったネスカの市民を1箇所に集めて、俺は移動に従わない街や城の、人間も建物も、全て消していく。
街を制圧して移動を強制した時に、暫く待って欲しいと言って来たら、その場で即座に街の破壊を始める。
市民を直接殺すのは、なるべく避けてたけど家の中に人が居ようが破壊してるんだから同じ事だろうな。
俺のやっている事は悪魔的で魔王そのものだ。
2週間でネスカ国の主要な街や城は全て破壊した。
結局ネスカの王を捕まえる事は出来なかった。
もう諦めて次の国へ向かう。
シャルパックの兵士も数千人は離反したままだ。
シャルパック市民が約10万、ネスカ市民は約60万人が俺に従った。
100万人以上居たかもしれないネスカ市民の大半は逃げ出すか、建物に居たまま俺に殺されている。
一応、スタンピードが起こったらルーガ帝国で逃げ出した市民も保護する旨の看板を立てたりしてるが、俺を恐れて近寄らないだろうな。
食料は、山口さんやヴァルガさんに聞いたら余裕が無いらしい。
2カ月分の食料も無い。
あらゆる物資が足りない状況で次の国へ攻め入る。
人を殺すのに躊躇は無いけど、このやり方が正しいのか自問自答は続いている。
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