第16話 きゅうしょくって…?
二回目の受診時にアンケートを返し、三回目の受診時にこんなことを言われました。
「きゅうしょくされたらどうですか…」
「きゅうしょくって…休職…? 会社を休むのですよね…」
カウンセリングのさいに言われた他の方法の一つなのだろう。
“休職”
これは重いです。
「はい…診断書を書きます」
「あの…正直言いますと重いです。ですが先生のご判断だと “休職” しても妥当な症状という感じですか…」
「堀さん…よくがんばってきました。アンケートやこうやってお話していても堀さんのことはわかります。医師としてはこのまま仕事を今の環境、精神状態でつづけるのはどうかと思うのです…」
「休職して復帰しても会社の僕をとりまく環境は変わりませんよ…」
「休職して心も体も休まれれば堀さんの状態は変わる可能性がありますよね…。まずは仕事を離れるのが堀さんには一番いいことだと思います…」
これも落ち込んだのと、ほっとしたのとがいっしょになって複雑でした。
診断書を頂きました。
一か月の休職を勧められました。
「休職したほうがいいって…」
「うん、それがいいよ」
女性が強いのか奥さんが強いのか…。
診断書を会社に提出し
幸か不幸か入社して初めての
“休職”
が決まりました。
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