尊い…… ◆

『春夏秋冬代行者 秋の舞』上下巻、読み終わりましたー(読んでた)。


『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が好きで、同じ作者さんの作品なんですけど、とっても面白いし切なくなります。そしてあとがきが素敵。ヴァイオレットの時から、読者に当てた手紙を書いてくれるんです、あったかい文章なんですよね、好きです。


『春夏秋冬代行者』シリーズ、春の舞(上下)・夏の舞(上下)・暁の射手(単巻)・秋の舞(上下)と出ておりまして、現代風和風ファンタジーになってます。


 昔々、四季の神様は自分達の力を人間に渡し、世界に季節をもたらす役目を授けた。

 日本みたいな国・大和には、一つの季節につき一人の人間──四季の代行者がいて、時に命の危険に晒されながら、基本的には厳重に守られながら、国に季節をもたらしてきたけれど、ある時から十年、『春』がいなかった。テロリストに誘拐されていたのです。どうにかこうにか『春は』戻ってきて、十年ぶりに国に春を呼ぶ所から、物語は始まります。

 なんと、カクヨムで公式連載やってまして、第1章まるまる読めますので、機会があったら是非読んでほしいです。おすすめです。


 今回読んだ秋の舞、『秋』がメインということで、切なさがいつもの倍でした。

 代行者には一人、護衛官という従者が付き従っているんですけど、とある一人の従者が黒本的にヤバイんです、心にぶっ刺さりました。

 その従者、主を亡くした過去を持っているんですけど、その主と過ごした日々がすごく尊くて……兄弟のように過ごしてきた関係とか最高じゃないですか? 好物です黒本。

 これからもそんな日々が続くと信じていたのに、無情にもテロリストに奪われて、なんなら決定的に失う瞬間まで目にしてしまう。

 すぐにでも後を追いたい、けれどその前に、復讐をしなくてはと心に誓い行動してきたけれど、新しい主と出会って、目的に変化が現れる。

 主に安全な未来をあげたい。

 でも、それがまるで伝わらなくて……っていう。

 心の中でハイジャンプが止まんない。尊い、マジ尊い。

 これまでのシリーズで一番好きだわ彼。

 下巻後半はあっという間に読んでしまい、次の巻が楽しみで仕方ないなす。……ちらっと出ないかな、彼。

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