機械仕掛けの魔監獄は、転生月夜より覚醒する。
鈴鹿 一文(スズカカズフミ)
第1話 覚醒の夜
今は2027年だから、もう5年も前になる。
それは2022年のクリスマスイブの夜のこと。
私は出雲真衣華(いずもまいか)、25歳。まだくらい夜中に目を覚ました私は枕元の時計を見た。12月24日の午前2時。夢の中で夢とわかる夢を私はよく見るけれど、おそらく私はまだ夢の中だ。
そう自覚したまま私は瞼を開いて体を起こした。もう一度時計を見るとやはり時間は午前2時“魂が肉体から抜け出して自由を手にいれる時間だよ”よく祖母がそう言っていた。
心がイタイ。
嫌われないように、そんなの無理なのに完璧であろうと努力した。あんなに頑張ったのにまともになろうと努力したのに。気がつけば私の周りには誰一人いない。
今まで私、本当に頑張ったし、よくやった。もう十分だわ、最後くらい私は私の意志で人生にけじめをつけよう。私はそう決心してクリスマスを人生最後の1日と決心した。
灯?
誰もいないはずのリビングに小さな明かりがついている。私は廊下の隅に固定したキャンプ用の寝袋から芋虫のように這い出してリビングへ向かった。
続く
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